■日本で初めてオリーブ栽培に成功した美しい離島、小豆島を知っていますか？
日本の地方暮らしに憧れ来日した台湾出身のシャハンです。私は日本で生活をはじめて今年で六年目になるのですが、これまで香川、富山、青森、大阪、愛媛と様々な場所で実際に生活をしてきて、日本にはその場所で生活をしてみなければ知ることが出来ない魅力や面白い発見が沢山あることに気付きました。そこで今回は、この経験を活かし、私が今まで行ったことのある場所の中から一番台湾の人達にオススメしたい場所。瀬戸内海に浮かぶ美しい島、小豆島の魅力をご紹介したいと思います。
■豊な地域資源が一つの島にギューと集まった小豆島の魅力
島での生活は不便だと思われがちですが、オリーブ収穫のお手伝いをするために訪れた小豆島で三ヶ月間暮らしてみた結果、実際は何一つ困ることはありませんでした。何故なら小豆島には大きいなスーパーやショッピングモール、活気あふれた商店街、おしゃれなカフェ、食堂、学校、病院など、生活に必要な物は全て揃っていたからです。言葉を失うほどの絶景に出逢えるだけではなく、穏やかな気持ちで快適に生活をすることができる。こんな魅力的な島は世界中探しても小豆島だけではないでしょうか？
今でも残る豊かな伝統産業
小豆島は江戸時代後期「天領（てんりょう）」だったことと、立地条件（船をつかった輸送）や気候といった様々な良い条件が揃っていたことで、オリーブ・手延べ素麺・醤油・佃煮・ごま油といった豊かな産業を発展させることができました。更にその伝統は今も変わらず受け継がれているので、小豆島へ訪れただけで様々な伝統産業を間近で見ることができます。（※天領：家来ではなく、国で一番権力を持っている人が納めていた場所）
■小豆島で1度は体験してみて欲しいこと
木桶仕込みで醤油を作る方法はコストや手間がかかることから現代では日本国内でもなかなか見ることができません。しかし、島の東南部にある濃厚な醤油の香りが漂う町「醤の郷（ひしおのさと）」では、四百年の伝統をもつ「木桶仕込み（きおけじこみ）」の醤油蔵を間近で見学することができます。この体験は見るもの全て神秘的で他の国では絶対に体験することができないことなので、小豆島へ訪れたら必ず訪れてほしいです。
「小豆島八十八ヶ所めぐり」とは十日前後の日数で、弘法大師（空海）が現在の香川から京都へ上京する際に修行や祈念をおこなうために立ち寄った場所を歩いて巡ることをいうのですが、巡る順序に決まりがないためはじめて遍路をする方でも気軽に挑戦することができます。さらに、八十八カ所の霊場には瀬戸内海を見渡せる「碁石山（ごいしやま）」や樹齢約千六百年を超える真柏（しんぱく）の巨樹と出会える「宝生院（ほうしょういん）」といった小豆島の絶景と出会える場所が沢山あるので、トレッキングが好きな人には特にオススメです。
小豆島をふくむ瀬戸内海の十二の島と二つの港では、三年に一度瀬戸内国際芸術祭が開催されるのですが、 島独自の文化や自然と融合した現代アートは圧巻です。美しい美術館でアートを楽しめる場所は世界中に存在しますが、言葉では言い表せないほど美しい島で現代アートを堪能できる場所は少ないと思うので、小豆島へ訪れた際は是非、島の至る所に設置された現代アートを探してみてください。
■小豆島へ訪れた時の注意点
小豆「島」と聞いただけで簡単に一周できると思う人が多いと言われているのですが、実は瀬戸内海で二番目に大きい小豆島は広く、坂道や山も沢山あるため初心者が徒歩や自転車を使って島を一周するのは難しいです。しかし、車があれば三時間前後で一周することが可能なので、小豆島を一周してみたい方はレンタカーやオリーブバス1日乗車券を利用して小豆島を一周してみてください。
すれ違った人とは必ず挨拶をしましょう
都会では珍しい光景ですが、小豆島では、知らない人同士でも、すれ違う時は必ず挨拶をします。最初は戸惑うかもしれないのですが、勇気を出してすれ違う人と挨拶をすれば旅の途中で素敵な出会いがあるかもしれないので、挨拶を心掛けるようにしましょう。
■最後に
今回は、私が今まで行ったことのある場所の中から一番台湾の人達にオススメしたい場所。瀬戸内海に浮かぶ美しい島、小豆島の魅力をご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか？小豆島には日本の方でも知らない隠れスポットや、地元の人達とコミュニケーションをとれる場所が沢山あるので、日本の方でも知らないような日本文化に触れられる魅力あふれる場所へ行ってみたい方は是非、小豆島へ行ってみてください。最後まで読んでくださりありがとうございました。
■小豆島へのアクセス
小豆島には全国で最も多い六つの港と十つの航路があるのですが、その中でも特に便利な航路を紹介いたします。
四国方面から
出発：高松港(香川県) 到着：土庄港／草壁港
岡山方面から
出発：新岡山港(岡山県) 到着：土庄港
関西方面から
出発：神戸港新港(兵庫県) 到着：坂手港