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2025.08.05

ベトナム出身の私がおすすめする日本一美味しいお茶「川根茶(かわねちゃ)」

 Xin Chào!(シン チャオ:おはようございます・こんにちは・こんばんは)ベトナム北部出身のグエン・テイマイフォンです。今、私が暮らしている埼玉県では、連日うだるような暑さが続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。熱中症になったりしていませんか?

 私の故郷ベトナムは、多湿な気候のため、夏は蒸し暑い日々が続きます。そのため、日本で生活をはじめるまでは、日本の方がベトナムより過ごしやすいと思っていたのですが、ここ数年、日本の夏も非常に暑く、湿度も高いため、まるで一日中熱帯雨林の中を歩いているような感覚になります。いったいこの暑さはいつまで続くのか・・・とはいえ、まだ日本の夏は始まったばかりだなんて、考えただけでも恐ろしいです。

 しかし、私は、日本の夏に負けることなく健康のためにランニングをはじめたり、趣味の登山に挑戦したり、時間を見つけてはアクティブに動き回っています。山頂からの眺めは本当に美しく、毎回登るたびに新しい発見があるので、運動不足を感じている方々には特におすすめです。

 さて、前置きはこの辺にしておいて、今回は、静岡県を代表する銘茶の一つである「川根茶」や老舗の魅力について取材させていただいた内容をご紹介します。

■ 静岡県を代表する銘茶の一つ「川根茶」の魅力

 静岡県は日本一のお茶産地として知られ、豊かな自然環境と温暖な気候が育むお茶は、国内外で高く評価されています。その中でも川根で生産される「川根茶」は、標高の高い山間地で栽培されるため、昼夜の温度差が大きく、旨味と香りが豊かな高品質の茶が生まれ、豊かなコクとまろやかな味わいが大きな魅力となっています。また、お茶はカテキンやビタミンCが豊富で、健康促進やリラックス効果が期待できるため、心身のリフレッシュにも最適です。

 私の故郷ベトナムも日本と同様、お茶文化が豊かな国ですが、川根茶の独特な香りや味わいは、ベトナムの茶とはまた異なる深みを感じさせてくれます。私はこの記事を通して、ベトナムや日本茶に興味のある皆さんに川根茶の魅力を知っていただき、日本の茶文化を楽しむ旅のお手伝いができたら嬉しいです。それでは早速、取材先のお店や取材先で実際に飲んだお茶の魅力を皆さんにご紹介したいと思います。

※取材をした時期:25年7月中旬

■ お茶を通して日本独自の文化「御朱印」集めを体験



 まずは、川根本町の公式動画をご覧ください。  これは、島田市川根地区と川根本町の茶商や生産農家を巡り、オリジナルの御朱印集めをわかりやすく紹介している動画です。御朱印とは本来、神社や寺院において、参拝者に向けて押印される印章・印影のことなのですが、川根本町でも川根茶巡りをする前にオリジナルの御朱印帳「川根茶飲帖(かわねさいんちょう)」を1冊500円(税込み)で購入すれば、島田市川根地区と川根本町の茶商や生産農家限定の御朱印を集めることができます。さらに、川根茶飲帖の中に記載されている事業者を巡ると、御朱印を押してもらえるだけでなく、自慢の川根茶を飲むこともできます。挑戦してみたいと思いませんか?御朱印集めは、単なる趣味や遊びではなく、日本の伝統や文化に触れる一つの方法です。少しでも気になった方はぜひ購入してみてください。

川根茶飲帖 販売場所

・ 川根茶業組合 / 電話 0547-56-0045
・ 川根本町まちづくり観光協会 / 電話 0547-59-2746
・ KADODE OOIGAWA / 電話 0547-39-4073
・ 各参加事業者

茶舗 朝日園



住所 : 〒428-0104 静岡県島田市川根町家山372-1
アクセス : 大井川鐡道・家山駅前
営業時間 :9:00~17:00
定休日 : 火曜日

茶舗 朝日園の魅力



 茶舗 朝日園の魅力は、アクセスの良さです。これは、今回の取材で静岡県内を移動して気づいたことなのですが、静岡県は東京都よりも広く、車がないと少し不便だと感じました。しかし、茶舗 朝日園は大井川鐵道の「家山駅」から徒歩1分以内の距離にあり、車を運転できない方でも気軽に訪れることができます。さらに、茶舗 朝日園は、日本三大銘茶にも選ばれた「川根茶」の老舗専門店で、お店の雰囲気もスタッフの方々の雰囲気も柔らかく、とても居心地の良いお店です。この日、私たち取材班が訪れたのは午前10時半頃でしたが、お茶の香りが漂う店内に入ると、女性スタッフの方々が笑顔で優しく迎えてくださいました。外国へ訪れ、知らない街に足を踏み入れると少し緊張するかもしれませんが、茶舗 朝日園を訪れれば、日本茶文化に触れながら、自分好みのお茶を必ず見つけることができるため、はじめて日本茶を体験するなら茶舗 朝日園がおすすめです。

おすすめのお茶 : 八十八夜茶(はちじゅうはちやちゃ)



 「八十八夜茶」は日本の高級緑茶の一つで、立春から数えて88日目に摘まれた新芽を使用したお茶です。この時期の茶葉は特に品質が高く、香りと味わいに優れています。今回いただいたのは、「奥大井の秘園 八十八夜茶」で、手摘みによって選ばれた若葉のみを使用しているとのこと。春摘み煎茶ならではの爽やかでまろやかな甘み、深い余韻、そして青草のようなほのかな香りが特徴のお茶です。その他、お茶を抽出すると、澄んだ緑色が広がり、心身ともにリラックスできる一杯です。

おすすめのお茶 : 川根紅茶「和み紅茶」



 この紅茶は、ほんのりとした花の香りと蜂蜜のような甘い香りが絶妙に調和した優しい香りが印象的です。お湯を注ぐと、透明感のある琥珀色が広がり、見た目でも香りでも心を落ち着かせてくれます。また、味は渋みが少なく、まろやかで優しい甘さが口に広がり、西洋の紅茶とは異なる穏やかな飲み口を楽しめます。そのため、「和み紅茶」は、日本ならではの紅茶の魅力を味わいたい方にぴったりです。

お店の方との話で印象的だったこと

 私がお店の方との話で印象的だったことは、茶葉は飲むだけでなく食べることもできるということです。たとえば、茶葉を細かく砕いておにぎりに混ぜ込むと、とても美味しい茶葉おにぎりが作れるそうです。私はこれまで「お茶は飲むものだ」と思い込んでいたので、話を聞いて驚きました。その後、実際に「茶葉 おにぎり」と検索すると、茶葉を使ったレシピを見つけることができたので、その中から簡単そうなレシピを選んで、私も茶葉おにぎりを作ってみたいと思います。

■ SATOMI製茶 茶房~兆~ 



住所 : 〒428‑0314 静岡県榛原郡川根本町下長尾58‑1
アクセス : 大井川鐵道本線「下泉駅」から徒歩約20分(約1.5km)

SATOMI製茶 茶房~兆~の魅力



 SATOMI製茶 茶房~兆~の魅力は、外国人にも親しみやすい形でお茶体験を提供している点です。具体的には、SATOMI製茶 茶房~兆~では、お茶を日本茶用の湯飲みではなく、あえて西洋でも馴染みのある小さなワイングラスで提供します。さらに、バーテンダーのようなパフォーマンスで専用のシェーカーにお茶を入れ、50回ほどシェイクしてから注ぎます。この工程によって、少量の抹茶が加えられた、美しい緑色のお茶が完成し、香りも味わいも非常にさわやかな一杯を楽しむことができます。

 先ほどご紹介した「茶葉おにぎり」もそうですが、私たち外国人にとって、「日本の伝統的なお茶とはこういうものだ」というイメージがあります。しかし、今回取材させていただいたお店の方々は、広い視野を持ちながら、訪れた人たちの期待をいい意味で裏切る新しい挑戦をし続けています。さらに、一つの領域に留まることなく、常に進化し続ける姿勢を目の当たりにし、私は彼らにとても魅力を感じました。

おすすめのお茶 : 「山のお茶(煎茶)」と「やぶきた浅蒸し煎茶」




 「山のお茶(煎茶)」と「やぶきた浅蒸し煎茶」は、透明感のある美しい水色とフレッシュでやさしい香り、雑味のないすっきりとした甘みや余韻が印象的です。とくに、旨みの強い「山のお茶」は、オーナーの高木郷美さんが育てることに誇りを持っているお茶です。このような素晴らしいお茶を、絶景のオープンテラスで飲めば、至福のひと時を味わうことができます。

オリジナルスタイルのお茶の淹れ方 : 冷茶



① 大きめの器に茶葉を入れ、少量の水を加えて棒で軽くすり潰します。
② その後さらに水を加えると、香り高い冷茶が完成します。

美味しいお茶の淹れ方 : 温かいお茶

① 60〜65度のお湯で1分ほど抽出します。
※ 濃く飲みたい場合は、抽出時間を少し長めにしてもOKです。

晴れた日は和と洋2種類のオープンテラスがオススメ



 私たちが取材に訪れた日は雨が降っていたため、外で美しい茶畑を眺めながら美味しいお茶を頂くことができませんでした。しかし、木造の展望台や雨の中の散策もまた風情があり、とても心に残るひとときでした。 特に、手作りの木のテーブルや、木彫りの動物たちの装飾がとても可愛らしく、心が和みました。今回は本当に残念でしたが、私はまた、晴れた日にこの場所を訪れ、すべての魅力を体感したいです。

生粋川根茶 澤本園



住所 : 〒428‑0416 静岡県榛原郡川根本町田代261
アクセス : 東海道本線「金谷駅」から大井川鐵道に乗り換え
→「崎平駅」下車 約1.2km
→ または「千頭駅」下車約1.5km
営業時間 :  8:30~17:00 (日曜祝日9:30~16:00)
定休日 : 毎月 第3水曜日、年末年始、その他不定休有り

生粋川根茶 澤本園の魅力

 生粋川根茶 澤本園の魅力は、なんといっても川根本町で約200年もの間、茶商としてお茶を作り続けているところです。世界的に見ても日本は老舗が多い国として知られていますが、創業100年どころか創業約200年の歴史をもつことを知った時はとても驚きました。

 さらに、生粋川根茶 澤本園で扱う茶葉は、すべて川根本町内の茶園で栽培されたものです。地元の茶栽培農家さんたちと200年近くもの間協力し合い、伝統の川根茶づくりを守り続けてきたなんて、凄いですよね。このようなプロフェッショナルな方たちが作った川根茶を味わいたいなら、生粋川根茶 澤本園がオススメです。最寄駅からは少しアクセスしにくいですが、訪れる価値のある場所なので、少しでも気になった方はぜひ訪れてみてください。



おすすめのお茶 : 八十八夜摘一煎パック

 八十八夜摘一煎パックは、八十八夜に手摘みされた高品質の茶葉を一煎パックにした、贅沢で香り高い逸品です。味も雑味がなく、すっきりとした味わいが楽しめます。

おすすめのお茶 : 川根大はしり

 川根産の「走り新茶」(=その年の最初に摘まれた新茶)で、香りが際立ち、味もすっきりとして上品。さらに、希少価値が高く、お茶好きにはたまらない特別な一品です。

おすすめの体験 : 茶箱作り体験



※ 茶箱とは、お茶を保管する目的で江戸時代後期より使われてきた杉の木箱のことです。防虫性・除湿性に優れているため、お茶のほか乾物、衣類、食物、精密機器等の保存にも使用することができます。その他、茶箱は箱のサイズもさまざまで、リップやアクセサリーを入れられるようなミニサイズから、なんとお米20~30kgが入る特大サイズまで揃っています。

 今回私たちは挑戦しなかったのですが、生粋川根茶 澤本園の近くでは「茶箱作り体験」もできるそうです。現在、茶箱を専門に作っている場所はとても少なく貴重なので、興味のある方は、ぜひ茶箱作りも体験してみてください。

山関園製茶 いっぷく茶処やませき



住所 : 〒428-0103 静岡県島田市川根町身成 3533
アクセス : JR東海道本線「金谷駅」で大井川鐵道に乗り換え「家山駅」下車
→徒歩約24分(約2km)
→または車で約5〜10分
※ 事前に電話予約すれば、家山駅からの送迎サービスも利用可能
営業時間 : 10:00-17:00



 山関園製茶 いっぷく茶処やませき の魅力は、お茶を楽しむ旅の中で、休憩とお買い物の両方を楽しめることです。ここではお茶だけでなく、静岡ならではのお菓子や急須などの茶道具も取り扱っており、抹茶や柚子を使ったソフトクリームや、夏にぴったりのゆずドリンクなども販売されています。

 また、店舗の奥にはギャラリースペースがあり、時期によってお茶に関する展示や衣服・雑貨の販売イベントが開催されることもあるそうです。私が訪れた日は何も展示されていませんでしたが、空間自体が落ち着いていて、とても心地よかったです。

おすすめのお茶 : 新茶

 お店の方のおすすめは「新茶」です。新茶とは、その年の春(4月~5月頃)に最初に摘まれる茶葉で作られる、最も質の高い煎茶です。川根茶の新茶は、早摘みならではのフレッシュな香りが特徴で、春の訪れを感じさせます。さらに、この新茶は甘みと旨味が強く、冬の間に茶葉が栄養をしっかりと蓄えているため、自然な甘さと深いコクが際立っています。また、新茶は年に一度しか収穫されず、生産量が限られているため、希少価値が高く、贈答用としても人気があります。ちなみに、山関園の新茶は1kgあたり3万円以上、100gでも3,000円を超える高級品です。値段だけ見ると、高いと感じる方もいると思うのですが、川根茶の新茶はその価値に見合う美味しさがあります。ぜひ、味わってみてください。

■ 川根へ訪れる時のアドバイス

 静岡のお茶巡りをより楽しむために、いくつかのポイントをご紹介します。

1.川根本町を巡る際は車がオススメ
2.天候チェックを忘れずに

 冒頭でも少しご紹介しましたが、静岡県内のお茶処は互いに距離がある場所も多いため、車を運転できると移動が格段にスムーズになります。また、悪天候の場合は美しい景色や茶畑を見ることができないため、天候をチェックしてから訪れるようにしましょう。

■ まとめ

 今回は、静岡県を代表する銘茶の一つである「川根茶」や老舗の魅力について取材した内容をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。私の記事を読んで、少しでも「川根へ行ってみたい!」「川根茶を飲んでみたい!」「川根茶についてもっと詳しく知りたい!」と思っていただけたら嬉しいです。実は、私も川根を取材で訪れて以来、その魅力にすっかりはまってしまい、今では趣味の登山の際に、山頂で川根茶を飲むことを計画しています。汗をかいた後に絶景を眺めながら川根茶を楽しむなんて、贅沢だと思いませんか?東京駅から静岡駅までは新幹線で約1時間、そこから家山駅まではJR東海道本線と大井川鐵道大井川本線を乗り継いで約1時間ほどです。この場所に訪れるだけで、心身ともにリフレッシュできるので、ぜひ皆さんも足を運んでみてください。

グエンテイ マイフォン

国・地域
ベトナム
居住地
埼玉県
得意カテゴリ
エンタメ

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