■自己紹介
皆さん、こんにちは!私は中国・江蘇省出身の留学生、楊嘉斌(ヨウ・カヒン)と申します。
突然ですが、私は写真が好きです。なぜなら、高校生の頃に近所の古い街並みを記録するプロジェクトに参加した際、写真は「可視化」の学問の一つとして、異なる背景を持つ人々の感情や物語を伝える橋渡しの役割を果たしていることに気付いたからです。また、そのことに強い衝撃を受けたことで、私も写真を通じて「一瞬の美しさ」や「日常に隠れた物語」を表現したいという思いが強くなり、大学で写真を専攻し、本格的に学びはじめました。
その後、時間ができると有名な写真家たちの作品を見に、展覧会やイベントへ足を運ぶようになったのですが、特に日本人の写真家が生み出す作品に強く惹かれました。たとえば、写真家の川内倫子さん。川内さんの作品は、柔らかな光と淡い色調を用いた作品が多く見られ、彼女の独特な感性と技術によって、普通の瞬間が特別なものに変わるような表現がなされています。その他、写真家の原研哉さん。原さんの作品は、余計な装飾を排除したミニマルな美学や、日常の中に潜む普遍的な価値が織り込まれており、見る人に考えさせる余韻を残します。この二人の作品は一見共通点がないようにもみえますが、私は二人の作品を通して日本人芸術家特融の「白」や「間」が存在すると感じました。日本文化において、「白」は純粋さや静寂、空白を象徴し、「間(ま)」は空間の余韻や静謐さを表現する重要な要素です。そこで、この日本特有の美意識を私の作品にも取り入れたいと思い、現在は美しい自然に囲まれた沖縄県にある大学院で学んでいます。
私は今回、初めて記事を掲載させていただくことになったのですが、自分の経験を活かし、皆さんに喜んでもらえるような情報を発信していきたいと考えているので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
■沖縄料理を食べたことはありますか?
沖縄料理は日本の食文化の中でも独特で個性的な特色を持っており、琉球國時代の歴史背景を強く反映しています。とくに琉球國は海上貿易の中継地として発展し、日本、当時の中国大陸にあった王朝や国家、東南アジア、近現代のアメリカなど様々な国と交流を持ってきました。その結果、沖縄料理にはこれらの多様な文化の影響を受けた要素が融合しています。たとえば、沖縄県では牛肉よりも豚肉が多く使用されていますが、これは現在の中国福建省周辺から伝わった食文化の影響によるものです。また、沖縄料理は炒め物も多く、はじめて沖縄料理を食べた時は、どこか懐かしく感じました。その他、ハンバーガーやタコライスといった琉球料理の伝統とアメリカの食文化が融合して生まれた料理もあります。
これらの料理は、日本というよりも「沖縄」を代表する料理であり、他の場所では味わうことのできない伝統料理です。そこで今回は、沖縄県の郷土料理を味わえる老舗大衆食堂「やんばる食堂」のオススメ料理などを紹介したいと思います。
※琉球國(読み方:りゅうきゅうのくに)
※琉球國とは1429年に北山、中山、南山の3王国を統一した尚巴志が首里を都に建国した國の名前です。
■やんばる食堂とは?

やんばる食堂とは、昭和49年(1974年)創業の、沖縄県で最も有名な大衆食堂のひとつとされているお店です。場所は路線バスの「沖縄大学前」から徒歩3分、または「那覇空港駅」と浦添市の「てだこ浦西駅」を結ぶ沖縄都市モノレール「ゆいレール」の「安里駅(東口)」から徒歩25分のところにあります。このお店の利用客は地元民が多く、お手頃な価格でお腹いっぱい美味しい沖縄料理が食べられる店として長年愛されています。
・ 路線バスの「沖縄大学前」から徒歩3分
・ 沖縄都市モノレール線(ゆいレール)「安里駅(東口)」から徒歩25分
※やんばる食堂の詳しい詳細は、やんばる食堂の公式ホームページをご覧ください。
■やんばる食堂のオススメ料理
①麸(ふ)ちゃんぷる

【説明】 ちゃんぷる(チャンプルー)は、沖縄料理の一つで、さまざまな食材を炒めたり、混ぜたりして作る料理の総称です。主に豆腐、野菜、肉や魚介類などを炒め合わせて作られることが多く、味付けには醤油や味噌、塩こしょう、にんにくなどが使われます。また、ご紹介した料理で使われている「麩(ふ)」とは、中国や日本の料理でよく使われる小麦粉のグルテンを主原料とした加工食品のことです。ちなみに、沖縄県で使用されている麸は「車麩(くるまふ)」といい、調理で使用する際は乾燥した車麩をたっぷりの水で戻して使用します。麸は低脂肪で高たんぱく、食物繊維も豊富なため、健康志向の方にもオススメです。
【味】やんばる食堂の 麸(ふ)ちゃんぷるは、お麩を野菜と一緒に炒めた料理です。そのため見た目が地味ですが、一口食べると口いっぱいに優しい旨味が広がるため、見た目とのギャップに驚かされます。しかも、この料理を食べれば、沖縄の素朴で健康的な家庭料理の味も味わうことができるため、地元の味を体験したいなら「麸ちゃんぷるが1番オススメです。
※麸ちゃんぷる単品の場合はライスとスープ、麸ちゃんぷる定食の場合は刺身、ライス、スープが付きます。
②中味いりちゃー

【説明】中味(なかみ)とは、沖縄の方言で豚の内蔵(モツ)のこと、いりちゃーとは、こちらも沖縄の方言で炒め煮のことを意味します。つまり、中味いりちゃーとは、豚の内臓(モツ)と野菜を甘辛く炒めた料理のことです。ちなみに、やんばる食堂の中味いりちゃーで使用される中味は臭みがなく、丁寧に下処理されているので、普段内臓(モツ)系の料理が苦手だと思っている人でも食べられると思います。
【味】やんばる食堂の中味いりちゃーは、甘味と辛味のバランスが絶妙で、食欲をそそるような味わいの料理です。そのため、中味いりちゃーがあれば、ご飯が何杯でも食べられます(笑)私は、内臓(モツ)が大好きなので、この料理もお気に入りの一つです。
※中味いりちゃー単品の場合はライスとスープ、中味いりちゃー定食の場合は刺身、ライス、スープが付きます。
意外なメニュー:チキンナゲット定食

【説明】このメニューを見つけた人は、「え?なにこれ・・・マクドナルドのセット?定食!?ご飯と一緒に食べるの!?」と頭の中がパニックになるはずです。私も初めてメニューでチキンナゲット定食の存在を知った時は軽くパニックになりました(笑)ちなみにチキンナゲット定食を注文すると、チキンナゲット5個、千切りキャベツとマカロニサラダ、ウインナーとフライドポテト、ライス、スープが付きます。
【味】気になるチキンナゲット定食の味は、一見するとアンバランスな定食に見えますが、意外と定食として成立しています。食べていて全く違和感がありません。たぶん、こんなに面白い組み合わせの料理は沖縄にしかないと思いませんか?この定食は子供からも大人気ということなので、沖縄料理に食べ慣れていない方は、ぜひチキンナゲット定食に挑戦してみてください。
■やんばる食堂の有名な飲み物といえばレモンティー

やんばる食堂を利用する際、私が楽しみにしているやんばる食堂の有名な飲み物といえばセルフサービスのレモンティーです。やんばる食堂のレモンティーはレモンの酸味を強く感じさせないように工夫してあるからなのか、とても優しい味がするため、沖縄料理ととても合います。ちなみに、やんばる食堂のレモンティーは沖縄県内のスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも販売されています。沖縄へ遊びに来た際は是非、探してみてください!
■やんばる食堂で料理を注文する際の注意点
・普段から小食の人→単品
・沢山食べられる人→定食
やんばる食堂の料理は全てボリューム満点です。普段から小食の人は単品で注文しましょう。(単品で注文した場合でもライスとスープが付きます)お腹が空いていて沢山食べられる人は定食がオススメです!
■まとめ
今回は、沖縄県の郷土料理を味わえる老舗大衆食堂「やんばる食堂」のオススメ料理などを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?やんばる食堂の料理が食べてみたくなりましたか?
沖縄での生活は、毎日とても楽しいです。なぜなら、自然の美しさだけではなく、人の温かさや食文化の奥深さなど、毎日新しい発見や学びがあるからです。私はこれからも学業や写真家としての活動を続けながら、沖縄県内の様々な場所を訪れて、多くの経験を積んでいきたいと考えています。そしてこの先、自分の人生を振り返ったときに「沖縄に来てよかった」と心から思える留学生活にしたいです。
もし皆さんも沖縄に来る機会があれば、ぜひ「やんばる食堂」に足を運んでみてください。きっと美味しい料理と沖縄の人々の優しさが、素敵な思い出を作ってくれることでしょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。