インタビュー
2022.02.08

中国出身の私が紹介する「日本で興味を持ったもの」:日本のダンサー

■将来の夢は中国で自分のお店をもつこと

 中国の紹興市出身のカショイです。2018年に来日し、今年で4年目。日本語学校で2年、美容専門学校で2年と合計4年日本で学んでいます。正直、最初は自分が日本に留学するとは思っていませんでしたが、 日本と取引のある会社で働いていた母から日本で勉強することを進められ留学することを決めました。 将来は中国で日本式のエステティックサロンをひらきたいと考えています。

■中国でお店を持ちたいのに日本で学ぶ理由



 実はここ数年、中国では相場の倍近い価格でも、日本式エステティックサロンが高い評価を受け注目されています。理由は技術力だけではなく、日本人ならではの繊細なサービスを受けることができ、非日常を体験できるからです。実際に日本で専門学校に通うようになって私自身も驚いたのですが、日本は「タオルのたたみ方」や「タオルの向き」まで綺麗に揃えるようにと教わります。本当に些細なことですが、「お客様のために」と細かいところまで気づいて接客する姿勢は、日本でしか学べないことだなと毎日実感しているので、今では日本に留学してよかったなと思います。

■日本で感じた「ここが変だよ?日本人」



①電車内で会話をする人がいない
特に大きな理由はないのかもしれないのですが、日本ではどうして電車の中で話す人が少ないのですか?とても静かですよね。中国では、電車の中でも話す人がいるので、初めて日本へ来た頃は、中国とは真逆の光景に本当に驚きました。

②日本の居酒屋文化
お酒の飲み方です。これも中国とは違います。そもそも「居酒屋」というスタイルはなく、地元の料理屋(中華料理屋)が日本の居酒屋に近いとおもうのですが、日本人は沢山お酒を飲んでご飯は少なめの人が多いですよね?中国では沢山料理を注文して、沢山食べることがメインで、お酒は1~2杯、泥酔するまで飲む人はいません。面白いと思いませんか?

③学生がアルバイトをする
変だよ?と思うことではなく、いいな。と思うことですが、日本では中学生?高校生?の頃からアルバイトをする子がいますよね。中国では日本でも話題になる全国統一の大学入学試験「高考(ガオカオ)」があるので、学生は「勉強」優先。幼い頃から「学生=勉強」という考えが根付いていてアルバイトをする子はいません。もちろん部活動をおこなうこともなく、恋愛も…禁止。私が高校生の頃は学校の寮で生活をしていたので、朝から夜8時頃まで勉強し、夜ご飯は学校で食べ、寮に帰っても毎日沢山の宿題があったので勉強していました。日本の学生が見たら驚きますか?でもこれは特別な学校のスタイルではなく、中国の学生は殆どの人が体験することですよ。学生時代ずっと勉強一筋で生活してきても、大学卒業後に社会へでて苦労することはありませんが「自立した社会人」になるためには正直時間がかかります。だから、学生時代からアルバイトでお金を稼ぐことを学び、社会経験をし、自分の将来について考えることで色んな可能性に挑戦することができる日本のスタイルは良いなと思います。

■日本語を上手くなるための勉強法



 日本へ留学した頃は、日本語を書くことも読むこともできず、コンビニで買い物すらできなかったので正直辛いと感じていました。しかし、このまま何もアクションをおこさないのはダメだと思い、全く日本語を話せない状態にも関わらず、私は自宅近所の居酒屋へ行き「アルバイトをさせてください」と言いました。今思えば、どこからそんな勇気がでたのか、店長も日本語が全く話せない私をどうして雇ってくれたのかわかりませんが、なんと運良くこの居酒屋でアルバイトができることになりました。当時、私が通っていた日本語学校では、殆どの学生が同じ国の人同士でかたまって母国語で喋っていたため、あの状態のままアクションをおこさなければ、きっと教科書に書いてあることしか学ぶことができなかったと思います。しかし、私の場合はアルバイト先やお客様にも恵まれ、「慌てなくていいよ」「大丈夫だよ」と携帯を使って日本語や英語を混ぜながら仕事を説明してくれた店長や、丁寧にゆっくり話しかけてくれたお客様のおかげで仕事も日本語も覚えることができました。 日本中、どこでアルバイトをしても私と同じように恵まれた環境で学べるかどうかはわからないので留学生全員にオススメできる体験じゃないのかもしれませんが、実際に日本人と沢山話さなければリアルな日本語の上達はしないと思うので、少しでも変わりたい!日本語を上手になりたいと思う留学生はチャレンジしてみるといいと思いますよ。

■私のパワーの源、Dancehall ダンサー 「SAYAKA」さん



 日本語学校へ通い始めた頃、私のまわりは全員大学や大学院への進学を考えていたのですが、私はやりたいことも見つけられずに将来どうしようか悩んでいました。そんな時に目に入ったのが日本のダンススクールです。もともと中国にいた頃からダンスが好きだったので、日本のダンス専門学校へ行くのもいいかな?と軽い気持ちで見学へ行ったのですが、レベルの高さに驚き断念。しかし、せっかく日本にいるのだから専門学校へは行かなくても趣味で習うのはいいよね。と思ったので、私はダンススクールへ通うことにしました。そこで出会ったのがDancehallダンサーSAYAKAさんです。セクシーで力強くカッコいいSAYAKAさんに一目惚れをした私は、ダンスの基礎知識も体力もなかったので、まずはひたすら2~3カ月リズムトレーニングレッスンを受け、少し自信をつけてからSAYAKAさんのレッスンへチャレンジすることにしました。しかし、日本のダンスレベルは高く、ダンス歴も長い子ばかり。フリを覚えるスピードは一瞬で私は全くついていくことができません。毎回泣きそうになるほどメンタルをやられますが、ひたすらレッスン動画を見てはフリの練習をし、現在も諦めることなくレッスンへ通っています。現在は最初に話したように、中国で自分のエステティックサロンを持つことが夢になりましたが、学校で困難なことに直面しても折れることなく頑張ることができるのは、SAYAKAさんのレッスンのおかげだと思います。

■中国でも大人気のダンサーを知っていますか?

 中国では日本のようなダンス文化が根付いていないため(学生=勉強)、街中にHIPHOPやJAZZのダンススタジオを見かけることはないのですが、何故か社交ダンスのスタジオはあります。信じられないと思いますが、中国の社交ダンスはレベルが高く、子供のダンサーもでも有名な子がいるほど。不思議ですよね。しかし、ここ数年は中国のテレビでもダンスバトルオーディションのような番組が放送された影響もあって、少しだけダンスに興味を持つ人が増えたように思います。

 そんな中国のダンス好きな人の間で有名な日本のダンサーといえば、世界的にも有名なダンサーRIEHATAさんとIBUKIさんです。小さい体からは想像できないパワフルなダンスと独特なグルーブ感は最高!!2人の作品は見ただけで誰もがRIEHATAさんの振付だ!IBUKIさんの振付だ!とわかりますよね?日本のダンサーさんは子供の頃から凄く努力をされている方が多いので、どのダンサーさんに対してもリスペクトすることができます。私もいつか、このリスペクトするダンサーさん達と一緒に踊れるようになれる日まで、夢とは別に目標もって頑張っていきたいと思います。

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