困りごと・悩みごと・面白いこと
2023.12.25

香港出身の私が日本の雪国で生活をしてみて「苦労したこと」と「楽しかったこと」

 皆さんこんにちは!2022年4月に来日した、香港出身の留学生ラシインです。私のニックネームはグレイスなので、私のことは「グレイス」と覚えていただけたら嬉しいです。私は現在、北海道の大学で情報発信に関することを学んでいます。よろしくお願いします。さて、冬になるとウィンタースポーツや雪祭り、美味しい海鮮料理を食べるために北海道へ訪れる人が増えると思うのですが、これらを満喫する前に雪国では注意しなければならないことが沢山あります。そこで今回は、北海道で実際に生活をしている私が雪国で苦労することや楽しいこと、周囲の人から冬の北海道について質問されたことなどをご紹介したいと思います。

■雪国で苦労すること





公共交通機関が止まる:北海道では雪の降っている時間が長ければ長いほど公共交通機関に影響がでてしまいます。そのため、大雪が予想されている日は、時間に余裕を持って行動するか、外出をやめる必要があります。また、運転をする場合は凍結した道やホワイトアウトに遭遇する可能性があるため、公共交通機関を利用する時よりも時間に余裕を持って行動する必要があります。(※ホワイトアウトとは雪によって視界が奪われてしまう気象現象のことです。ホワイトアウトに遭遇すると一瞬で方向感覚が失われてしまうため事故に遭遇する確率が高くなります)

普段の生活が困難になる:豪雪地帯で最も怖いことは、凍結した道を歩く時です。ふわっと降り積もった雪の上を歩く時は雪専用の靴を履くだけで楽に歩くことができるのですが、凍結した道の場合は雪専用の靴を履いていたとしても転んでしまうことがあります。私も転びました。その他、マンションに住んでいる場合はあまり問題ないのですが、一軒家に住んでいる場合は家の前を毎朝雪掻きする必要があります。もし、雪かきを怠ってしまうと、雪の重さで屋根が壊れたり、雪が降り積もりすぎて家から出られなくなったりする可能性があります。

■雪国で楽しいこと





ウィンタースポーツを思う存分楽しむことができる:冬の北海道は国内外から人気の観光地として有名です。なぜなら、他の地域と比べて沢山の雪が降るだけではなく、サラサラとした上質なパウダースノーが降り積もることでも有名だからです。ウィンタースポーツ愛好家たちからは「ニセコで滑りたい!」という声も多く、美しい景色のなかでスノーボードを滑ることが好きな私も「いつかニセコでスノーボードに挑戦したい」と思っています。

美しい雪まつりに毎年参加できる:北海道内で最も有名な祭りといえば「さっぽろ雪まつり」です。毎年2月上旬になると北海道札幌市の大通公園などに雪や氷でできた大きな像が展示されるのですが、2021年・2022年はコロナ感染症拡大のため中止されていました。そのため、3年ぶりの本格開催となった2023年「さっぽろ雪まつり」には国内外から大勢の観光客が訪れました。私もこの時はじめて「さっぽろ雪まつり」に参加したため、子供の頃に戻ったような気持ちで雪まつりを楽しみました。この他にも北海道内では様々な雪まつりが開催されているので、お気に入りの雪祭りを見つけて是非堪能してみてください!ちなみに来年2024年に開催される「さっぽろ雪まつり」は2023年2月4日(日)から2月11日(日・祝)の8日間開催予定です。気になった方は「さっぽろ雪まつり」の公式ホームページをご覧ください。

■周囲の人から冬の北海道について質問されたこと

質問①:北海道の冬はとにかく寒い!だから雪国未経験者は北海道で生活できない?




 正直、北海道の冬は最高気温がマイナス10度を下回る日もあるため寒いです。もし、北海道に移住を考えているなら住宅の設備や日当たりはとても重要なので、住宅選びを慎重におこなわなければなりません。しかし、北海道内では雪害対策をしっかりしているところが多いため、インフラの整っていない田舎や一戸建ての家を選ばなければ安心して生活することができます。

 たとえば豪雪地帯では、寒さを和らげ雪が直接部屋の中へ入ってこないように「二重窓」や「玄関フード」が設置されています。これは、日本全国を探しても豪雪地帯以外の場所では見ない光景です。その他、冬になると日本ではエアコンや電気カーペットなどの暖房器具を使う家庭が多いとおもうのですが、北海道では「ストーブ」や「セントラルヒーティング」が主流です。とくにストーブを使えばエアコンよりも早く室内を温め、熱を保つことができます。しかし、こうすることで部屋の中と外との気温差が40度前後までひらくことがあるため、寒暖差で体調を崩さないようにする必要があります。

※セントラルヒーティングとは、暖房を必要とする各部屋に設置したパネルヒーターやファンコンベクターへボイラーで温めた不凍液を循環させることで放熱し、家全体を暖めている暖房器具です

質問②:冬の北海道では車の運転ができない?豪雪地帯での運転は危険?



 北海道だけではなく、豪雪地帯で運転をする場合は常に危険と隣り合わせです。しかし、冬になると、レンタカーを借りて冬の北海道を満喫しようと考える観光客が大勢います。そこで、冬の北海道で運転をする際に注意すべき点を2つ紹介したいと思います。

・北海道には豪雪地帯特有の道路標識がある:上の写真をご覧ください。この左真ん中にある下向きの矢印は何だと思いますか?これは、積雪により道路の白線が見えにくくなっている場所で見かける「矢羽根付ポール」という道路標識です。矢羽根ポールの矢印は車道外側の白線を指しているため、積雪で道路の白線が見えない場合でも車道外側の白線を把握しながら運転することができます。写真奥には「左方屈曲あり」の標識があるので、この場合は外側の白線を注意しながら左に屈折する準備をしなければなりません。

・豪雪地帯の信号機は縦型:通常、日本国内の信号機は横型が多いという特徴があります。しかし、北海道などの豪雪地帯では縦型が主流です。これは信号機の上に積もった雪の重さで信号機が壊れないようにするためです。この他にも、信号機に積もった雪の落雪を防ぐため、信号機の色をドライバーに見やすくするためといった理由もあります。(※北海道内でも雪の少ない地域や太平洋側では横型の信号機が設置されています)

■まとめ




 今回は、北海道で実際に生活をしている私が雪国で苦労することや楽しいこと、周囲の人から冬の北海道について質問されたことなどをご紹介しましたがいかがだったでしょうか?私の母国、香港では雪が降らないため、北海道に進学を決めた時は日本語学校の先生やクラスメイトたちが驚き、全力で私を止めようとしました。「北海道は雪が沢山降るし危険です!」「マイナス10度~マイナス20度になることがあるよ!寒いよ!」と言われたこともあります。とくに、雪が降らない、または雪を見たことがない国出身の学生が多い日本語学校に通っていたため、私が北海道に住むことに対して絶対無理だと思っている人が圧倒的に多かったです。また、友達に北海道へ遊びに来ませんか?と誘った時も、北海道は寒いから行かないと断られました。しかし、北海道で実際に生活をしてみると、噂で聞いていた時よりも楽しく生活をできることに気付きました。そのため、私と同じように雪の降らない地域で生まれ育った人でも北海道へ進学して生活できることを伝えたいと思い、今回記事を書くことにしました。たしかに、大変な時もあるのですが、それは何処で生活をしていても起こりうることです。北海道で生活をすることに対して少しでも興味がある方は是非、北海道へおこしください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

ラ シイン

国・地域
香港
居住地
北海道
得意カテゴリ
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