困りごと・悩みごと・面白いこと
2022.10.24

韓国出身の私が日本で生活をしていて困ったこと:地下鉄、バスなどの交通機関

■韓国出身の私が日本で生活をしていて困った日本の交通機関

 22年8月に韓国の仁川(インチョン)から来た留学生ジ·ボングンです。前回は「韓国出身の私がオススメする日本のコリアタウン!新大久保の魅力をご紹介!」という記事を書かせていただきましたが、今回はこれから日本への留学を考えている後輩たちに向けて、実際に私が日本で生活をしていて困ったことと、解決方法についてご紹介したいと思います。

■日本で生活をしていて困ったこと①地下鉄



韓国の地下鉄(交通カード「T-money」を利用した場合)

※「T-money」は一般運賃より割安!


・種類:地下鉄の種類は1号線から9号線のみ
・料金:大人(満19歳以上)は一律1,250ウォン(22年10月時点:日本円で130円)
※10~50km:5kmごと100ウォン追加、50km超過時:8kmごと100ウォン追加
・乗り換え:地下鉄からバスに乗りかえる際に料金が発生しない(交通カード「T-money」を利用した場合のみ)

日本の地下鉄(交通カード「PASMO」を利用した場合)

※「PASMO」は一般運賃より割安!


・種類:地下鉄の種類は東京メトロと都営地下鉄2つ。ただし、路線数でいうと東京メトロは9路線、都営地下鉄は4路線、合計13路線ある(例:半蔵門線、丸の内線、都営新宿線、都営大江戸線)
・料金:大人(12歳以上:小学生は小児運賃がある)一律ではなく利用した路線や進んだ距離で細かく変わる
・乗り換え:地下鉄からバスに乗り換える際、PASMOを使って支払いは可能だが、別途料金がかかる

■困った理由



 韓国も日本も移動手段の1つとして「地下鉄」を利用している人は多いと思うのですが、韓国と日本では利用方法に大きな違いがあります。例えば運賃。韓国の地下鉄は複数の駅を移動しても10km以内の移動の場合、路線を何度乗り換えても交通カード「T-money」を利用すれば、大人(満19歳以上)は一律1,250ウォン(22年10月時点:日本円で130円)ですが、日本の場合は利用した鉄道会社が変わると(例えばメトロから都営地下鉄)金額が大きく変わったり、乗り換えまでの距離が遠かったり、迷路のような駅構内を歩き回って改札を通る必要があります。その他、韓国では地下鉄とバス間での乗り換え制度があり、同じ交通カードを使用して指定された時間帯と制限時間内に乗り換えを完了すると追加料金が発生しないのですが、日本にはその制度がありません。このことを知らないまま日本で生活を始めた私は高い交通費に毎日大きなストレスを感じていました。

■解決方法:定期券を購入する



韓国の地下鉄定期券
・利用区間:指定されていない。ソウル市内地下鉄全て利用可能
・損すること①:使用できる乗車回数が1カ月30往復まで
・損すること②:地下鉄利用区間が1,250ウォンの場合は損
・損すること③:地下鉄とバス間での乗り換え制度が利用不可

日本の地下鉄定期券
・利用区間、利用路線:指定(それ以外の区間、路線では使用不可)
・得すること①:指定された区間、指定された路線では有効期限間なら何度でも利用可能
・得すること②:学生の場合、大学生まで「通学証明書」と「通学定期乗車券購入兼用の証明書(学生証)」の2点を用意すれば通学定期券の料金で通勤定期券よりも安く購入することができる
・得すること③:1カ月、3カ月、6カ月の3種類の中から3カ月や6カ月を選ぶと更に割引がある

 韓国の定期券は利用区間が指定されていないので、ソウル市内の地下鉄全てで利用可能なのですが、乗車回数が1カ月30往復までと制限されていたり、地下鉄利用区間が1,250ウォンの場合は損をしたり、地下鉄とバス間での乗り換え制度が利用できなくなったりするので利用している人は殆どいません。しかし、日本の「定期券」は利用区間や利用路線を指定する必要はありますが、その区間の乗車回数は制限されておらず、区間内であれば何処で乗り降りをしても追加料金がかかりません。さらに1カ月、3カ月、6カ月と3種類の中から有効期限を選ぶことができて、長い有効期限を指定すると通常よりも安く購入することが出来ます。また、定期券は電子マネー機能を備えたICカード乗車券なので、チャージすればコンビニやカフェで決済カードとしても使えます。(電子マネー機能を備えた部分は韓国も同じなので、使い方に戸惑うことはありませんでした)日本で定期券を作る際は、少し面倒な手続きや、まとめて支払うので大きな金額の初期費用が発生しますが、長期的に考えてみると普通に地下鉄を利用するよりも交通費をおさえることができるので、少しでも留学生活で交通費をおさえたい人は真っ先に駅で定期券を作ることをオススメします。

■日本で生活をしていて困ったこと②バス



韓国のバス
・乗り方:必ず前のドアから乗って、後ろのドアから降りる
・料金:路線ごと一律(先払い)

日本のバス(都内以外の場所の場合)
・乗り方:前のドアから乗って、後ろから降りる場合と、後ろから乗って前から降りる場合がある
・料金:都内のみ路線ごと一律、後払いの場合は距離によって金額が大きく変わる

■困った理由

 韓国と日本のバスは前と真ん中に2つのドアが存在し、都内のバスを利用する場合は韓国と同じ路線ごとで料金一律なので困ることはないのですが、他の県へ行った場合、運賃を先払いする時と、降りる際に後払いする時があります。更に、交通カード「PASMO」や「Suica」を利用しなかった場合、乗車した時に必ず番号の書かれた紙を取る必要があります。そして、降りる時は車両前方にある電光掲示板を見て、自分の番号の下に書いてある料金を支払います。この制度は韓国には存在しないので、理解するまでに少し時間がかかりました。

■解決方法:交通系ICカード「PASMO」「Suica」を利用する

 先程も書きましたが、東京都内でバスを利用する場合は路線ごと一律なので(110円~210円)心配する必要はありません。(金額はバス乗り場に書いてあります)東京都内のバスを利用する際に注意することは料金よりも、バスの種類や路線を乗り間違えないようにすることです。数えきれないほどバスの種類や路線があるのでバスに書かれている番号や行先を必ず確認するようにすれば安心です。(心配の場合はバスの運転手さんに日本語で質問をすれば教えてくれます)東京以外の場所でバスを利用する時は、事前に乗車する時間や料金、降りる場所を調べておくと安心です。支払方法が不安な方はあらかじめ交通系ICカード「PASMO」「Suica」に必要な交通費をチャージしておくと便利です。乗る時、降りる時にICカード指定の場所をタッチするだけで支払いが完了するので、金額を心配する必要がありません。(最初に乗車料金を支払わない場合は、距離で料金が変わるので気を付けてください)

■まとめ/日本で交通機関を利用する時のお得な情報

交通機関を利用する時は必ずICカードを利用する:現金で支払うよりも少しお得です。

定期券を利用する:学校や仕事で同じ路線を毎日使う場合は定期券を購入した方がお得です。定期券があれば指定された区間を有効期間内なら何度でも利用することが可能です。
1日乗車券を利用する:観光などで1日に何度も電車や地下鉄、バスを利用する場合は駅構内やバスの停留所で1日乗車券を購入することができるので、事前に1日乗車券の金額と、1日利用する交通機関の金額を比べてみるとお得に利用することが可能です。

 今回は実際に私が日本で生活をしていて困った交通機関の利用方法についてと解決方法をご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?韓国と日本は近く、同じアジアなので似ている文化や考え方も沢山存在しますが、同じくらい違う文化や考え方も存在します。慣れ親しんだ環境から抜け出し、海外で1人新しい生活を始めると、想像していた以上の不安や孤独さで押しつぶされそうになると思うのですが、そんな時は韓国のことわざ「시작이 반이다(シジャギ バニダ:始まりが半分だ)」という言葉を思い出してください。物事を始めたら半分は終わったのと同じ。日本へ留学をする!と決めなければ違う文化を知ることも、様々な考え方を知ることもできなかった。留学を決意し行動したことで半分は成し遂げたと思えば気持ちが少し軽くなりませんか?韓国でちゃんと準備をして日本へ留学して一生懸命努力すれば望む結果を得ることが出来る!一緒に日本での留学生活を頑張りましょう!

ジ ボングン

国・地域
韓国
居住地
東京都
得意カテゴリ
グルメ

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