■この味が食べたかった!!ふるさとのを見事に再現!中国上海出身の私がオススメする上海料理 「大吉縁(だいきちえん)」
国土面積が世界で4番目に広く、56の民族が存在すると言われている中国では、中国4大料理と言われている「山東」「江蘇」「広東」「四川」だけでも、地域ごとで調理方法や味付けが異なります。日本へ留学して2ヶ月がたった頃、私は上海が恋しくなり都内で美味しい上海料理を食べることのできるお店はないかと探してみることにしたのですが、都内にある中国料理専門店の殆どが四川料理や広東料理を日本人好みの味にアレンジしたお店だったため、「こんなに中国料理専門店はあるのに上海料理専門店がないなんて」と、愕然としました。あれから数年。都内の中国料理専門店を食べ歩いた私はやっと自分の故郷の味を堪能できるお店を発見することが出来ました。そこで今回は、私の母国、上海料理の魅力や、オススメの上海料理を紹介した後に、都内で本格上海料理を堪能できるお店を紹介したいと思います。
■上海料理の魅力はコレ!
新鮮な食材
上海に対して東京のような国際都市という印象を持っている人が多いと思うのですが、実は数十年前まで今「上海」と呼ばれている場所は漁業を中心とした漁師が多く住む漁村でした。現在は新しい建物が沢山建てられ漁村のイメージはないのですが、世界最大の国際貿易港として今でも毎日新鮮な魚介類が水揚げされるため、上海では常に新鮮な魚介類を食べることができます。さらに、日本と同じく上海には四季があり、旬の野菜も豊富に取れるため、他の都市よりも料理で使用する食材が多いのも上海料理の特徴です。
料理の種類や味付けのレパートリーが多い
中国最大の経済都市上海では、元々上海で生まれ育った人だけではなく、様々な国の人が住んでいるため、街の中には伝統的な上海料理のお店以外に、多国籍料理のお店や、創作料理のお店も増えました。その結果、昔は全ての料理を醤油やソースで煮込むことが多かったのですが、今は新鮮な食材の味をそのまま活かした料理や、色んな国の味付けに挑戦するお店も増えました。
■上海出身の私がぜひ食べてほしい上海料理はコレ!「紅焼肉」「葱油拌麺」「上海生煎包」
「紅焼肉(ホンシャオロウ)」(中華風豚の角煮)
見た目は日本と同じ豚の角煮ですが、八角、桂皮など日本料理では馴染みのない調味料や、醤油は塩分の多い醤油と「老抽」という中国版たまり醤油の2種類使用したり、更に氷砂糖を使用したりするため、日本の豚の角煮よりもプリプリと歯応えのある食感で濃厚な味を楽しめる角煮です。「紅焼肉」は中国国内なら他の地方でも食べることが可能ですが、上海の「紅焼肉」が1番美味しいので是非食べてみてください。
「葱油拌麺(ツォンユバンミェン)」(小ネギ醤油の油そば)
上海では辛い「肉そば」や「上海焼きそば」なども有名ですが、私がオススメする上海の麺料理は故郷の味を思い出させてくれる上海版のネギ油そば、「葱油拌麺(ツォンユバンミェン)」です。作り方は至ってシンプル。葱の旨味を閉じ込めた油に醤油や砂糖も混ぜて甘じょっぱいソースを作ります。そこに麺を絡めただけの料理ですが、インスタ映えはしなくても、不思議と何度も何度も味わいたくなる味で癖になること間違いなし!上海料理の中でも特に中毒性の高い料理です。
「上海生煎包(シャンハイションチェンパオ)」(上海焼き豚まん/上海焼き小籠包)
日本では「上海生煎包」のことを「焼き豚まん」や「焼き小籠包」と呼ぶことがあるのですが、実際は豚まんでも小籠包でもありません。「上海生煎包」は、上海の甘い醤油で味付けされたひき肉の餡とゼラチン状にしたスープを一緒に包んで鉄鍋で蒸し焼きにしたもので、もちもちした皮とカリッとした焼き目に穴をあけ、火傷に気を付けながら中に入っているスープを先に吸いだして食べる料理です。私が思うに「生煎包」は間違いなく上海小吃界(お手軽フード界)の横綱だと思うので、本場の上海料理を味わうなら、絶対にはずせない1品です。
■日本で本番の上海料理を味わうならココ!「上海料理 大吉縁(だいきちえん)」
日本で中国料理と言えば、「広東料理」や「四川料理」を扱ったお店が多く、来日してからの1年間は「これぞ上海料理!」と思えるお店を探すことが出来なかったのですが、やっと故郷の味を思い出すことのできる上海料理専門店を数件見つけることができました。今回はその中でも上海出身の人達が足繫く通うリーズナブルな上海料理専門店を紹介したいと思います。場所は、巣鴨駅から徒歩5分のところにある「上海料理 大吉縁(だいきちえん)」です。大吉縁では、私が紹介した、紅焼肉や上海生煎包以外にも、揚げ麩の甘辛煮「烤麩(コウフ)」や、上海焼きそばと言われる「上海炒麺(シャンハイチャーメン)」、蒸し鶏を醤油ベースで作ったタレに付けて食べる「白切鶏(バイチエヂィ)」といった上海料理を堪能することができます。ちなみに私がこの店で最も注文する料理はナズナと肉餡が沢山入ったワンタン料理「薺菜大饂飩(ジーツァイダーフントゥン)」と牛バラ肉を使用した麻辣刀削麺(マーラーダオシャオミエン)です。こちの麻辣は四川料理の麻辣とは違い、上海料理で使用する麻辣なので、辛いものが好きな方は通常日本で食べられている四川麻辣との違いを見つけてみても面白いと思います。お店の雰囲気も料理の味も最高の「上海料理 大吉縁(だいきちえん)」。是非行ってみてください!
■最後に
今回は上海料理について色々お話させていただいたのですが、気になった上海料理はありましたか?私は記事を書きながら上海料理特有の甘じょっぱい醤油の匂いを思い出してしまい、お腹が空いてしまいました。今夜は、「大吉縁」に行って、沢山上海料理を食べようかな?それとも自分で上海料理を作ろうか考え中です。 次回はまた違ったお店や話を紹介出来たらと思います。最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました。
住所 : 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨3丁目1-16 1F
最寄り駅 : JR山手線/都営地下鉄三田線 「巣鴨駅」下車、徒歩約5分(290m)
営業時間 : ランチ(火~日) 11:30~14:00/ディナー(月~日)17:00~22:00
定休日 : ※月曜のランチタイムのみ、休み
※営業時間・定休日が記載と異なる場合がございますので、ご来店時は事前にご確認をお願いします。