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2022.08.04

台湾出身の私がオススメする日本のエンタメ:東京都北区の祭「王子狐の行列」

■日本でスペシャルな年越しイベントを体験したいなら北区王子の年末イベント「王子狐の行列」

 こんにちは。太平洋にある小さな島国台湾から来ましたシェツァイシュです。昔から、アジア以外の国に住んでいる人達は、同じアジアの台湾と日本の文化はよく似ていると思いがちですが、実際は似ているようで全く違う文化が存在します。例えば年越しイベント。台湾では年越しをする際、コンサートや花火を打ち上げて盛大に祝うのですが、日本では特に大きなイベントもなく「紅白歌合戦」を見ながら年越しそばを食べたり、年が明けたら初詣へ出かけたりしますよね?台湾と比べると静かに年末年始を迎えているように感じます。しかし、何年か日本で生活をしてみると面白いイベントを開催している場所があることに気付きました。そこで今回は、台湾の年末年始の過ごし方を紹介しながら、私が日本で生活をするようになって見つけた年末年始のイベントの中でも、特に外国人の皆さんへオススメしたいイベントを紹介したいと思います。

■台湾にはお正月が2回ある!!台湾式年末年始の過ごし方



・新暦:太陽の動きが基準…1年365日
・旧暦:月の動きが基準…1年354日
※旧暦は新暦と違い、1年で11日のずれが生じるため、毎年「春節」の日程は変わる

 台湾にはお正月が2回あります。どちらも大切ですが、台湾では新暦の1月1日よりも、旧暦「春節」の方を重視します。しかも旧暦の春節期間は全て「祝日」となるため、毎年この時期に合わせて帰省し、「家族と共に過ごす時間」として大切にしている人が多いです。(※2022年の春節は合計9日間)

■台湾の「新暦」年末年始の過ごし方(12月31日~1月1日)

・台北101の前で大切な人と一緒にカウントダウンをして、新年を迎えた瞬間に101から打ちあがる花火を見る
・コンサートやイベントへ参加する(台湾の年末年始は様々な場所でイベントが開催されているので1日の早朝3時~4時頃まで賑やかです)

■台湾の「旧暦」年末年始の過ごし方(新暦の1月末から2月頃)

・台湾の大晦日「除夕(ツゥーシー)」は「圍爐 (ウェイルー)」を行う(「圍爐」とは、家族団らんで、日本のおせち料理に当たる「年菜(ニィェン ツァィ)」を食べること
・既婚者の場合、旧正月1日目は夫の実家で過ごし、旧正月2日目は「回娘家(フゥイニァンジァ)」という伝統で妻の実家で過す

■この期間に験を担いで食べる物

・餃子:水餃子の形が中国の昔のお金「元寶」に似ているから(財運up)
・みかん:みかんの中国語「橘子」の「橘(ジュ)」が「吉(ジ)」の発音と似ている

 この他、台湾では邪気を払うためや、財神を迎え入れるために爆竹を鳴らしたり、旧正月の最後の日には台湾各地でランタンフェスティバルが開催されたり、全体的に派手で盛大にお祝いするため、台湾人の私からすると日本のお正月は正直大人しくて静かだと感じます。しかし、大人しいと感じていた日本のお正月でも面白いイベントを開催する場所があることをご存じですか?それでは東京都北区の王子で年末年始に開催されるイベントをご紹介したいと思います。

■大晦日に行われる幻想的なイベント「王子狐の行列(おうじきつねのぎょうれつ)」



 日本の有名な浮世絵師、歌川広重(うたがわ ひろしげ)の描いた浮世絵「王子装束ゑの木 大晦日の狐火(おうじしょうぞくえのき おおみそかのきつねび)」をもとに東京都北区の王子で大晦日に行われる幻想的なイベント「王子狐の行列」。これは、12月31日の除夜の鐘を合図に、狐面を被った人達が装束稲荷神社(しょうぞくいなりじんじゃ)を出発し、「行く年に感謝、来る年に祈り」の除夜詣として、約1キロ先にある王子稲荷神社(おうじいなりじんじゃ)へと練り歩くイベントです。このイベントでは、誰でも狐のお面をかぶって参加することが可能ですが、行列に並んで参加するためにはいくつかのルールがあります。

■王子狐の行列へ一緒に並んで参加する時のルール

・その①:行列に一緒に並んで参加する場合は募集定員が100名程なので、事前の申し込みが必要
・その②:参加する場合は「王子流の狐顔メイク」又は、狐面(きつねめん)と和装(着物)を身に着ける
※詳しくは「王子狐の行列」のHPをご覧ください。

■王子狐の行列の魅力



 王子狐の行列へ参加した場合、参加後に初詣をしたり、夏祭りのような屋台でお祭り気分を味わったりすることができるのも魅力ですが、私が1番魅力だと感じたのは、王子狐の行列が始まる直前に行われる挨拶です。参加者には整列後にクラッカーが1つずつ配られ、それを午前0時になった瞬間一斉に鳴らし、日本式年始の挨拶「明けましておめでとうございます」と参加者同士で言い合うのですが、この瞬間はどの年越しイベントよりも、参加者全員の間に一体感が生まれ、あたたかさを感じることができます。コロナ感染症拡大の影響で、今年「王子狐の行列」を開催するのかまだわからないのですが、もし開催される場合は、一緒に見に行きませんか?

■まとめ

 今回は、台湾で生まれ育った私が、台湾の年末年始の過ごし方や日本でオススメする年越しイベントを紹介しましたが、どうですか?外国人の皆さんは台湾から来日した時の私と同じようにカルチャーショックを受けましたか?2020年のコロナ感染症拡大以降、外国人の入国が制限されているため、2年たった今でも日本の年越しイベントを体験することは難しいですが、少しずつ制限が緩和されはじめたので、もし今後機会があれば、1度日本の年越しイベントを体験してみてください。私はこれから日本各地の年越しイベントを体験してみようと思います。その時はまた皆さんに自分の経験をシェアしますね!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

■王子狐の行列が開催される装束稲荷神社へのアクセス

・住所:東京都北区王子2-30-13
・電車:JR王子駅北口、又は東京メトロ南北線王子駅徒歩4分
※イベントに関する詳細や詳しい情報を知りたい方は「王子狐の行列」のHPまたは、装束稲荷神社、王子稲荷神社のHPをご覧ください。

シェ ツァイシュ

国・地域
台湾
居住地
東京都
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