グルメ
2025.05.14

中国出身の私が日本でオススメしたいグルメ:ウクライナの味と心を感じる場所「ウクライナカフェ・クラヤヌィ」

■ 自己紹介

 こんにちは!私は中国の山東省威海市(ウェイハイ)出身のウ メイカンです。威海は海がとっても綺麗な港町で、夏になるとたくさんの観光客が訪れます。そんな港町で育った私が日本に来た理由は、小学生の頃から日本のアニメや漫画が大好きだったからです。そのため、大好きな作品の内容やキャラクターが話している日本語を深く理解したいと思い、日本への留学を決めました。しかし、理由は他にもあります。留学を視野に入れ、自分の人生について深く考えた時に、母国以外の国で人生を探求し続け、自分をさらに鍛えたいと思ったからです。私は今年の4月から博士後期課程に進学したのですが、これからも失敗を恐れず、積極的に多くのことを学び続けていきたいと思います。

■ ウクライナ料理に馴染みのなかった私がウクライナ料理を紹介する理由

 今回私が紹介するのは、東京都・高円寺にあるウクライナ料理の専門店「ウクライナカフェ・クラヤヌィ」というお店です。きっと読者の皆さんは「…え?中国人のあなたが、なぜウクライナ料理を紹介するの?」って思いましたよね。これにはちゃんと理由があります。私がこのお店のことを知ったのは日本で出会ったウクライナ出身の友人がきっかけです。私は友人と出会うまでウクライナの文化についてほとんど知りませんでした。そのため、戦争のニュースを見ても、どこか遠い世界のことのように感じていました。しかし、友人との会話を通して、ウクライナの人たちが日本でどのように暮らしているか、どんな気持ちで毎日を過ごしているかを少しずつ知るようになりました。その後、その友人の進学祝いに何かウクライナに関することを日本で一緒に体験したいと思い、見つけたのがこのお店です。私は友人やこのお店を通してウクライナという国について多くの新たな発見があったので、今回はこのお店を読者の皆さんに紹介したいと思いました。

■ お店の名前「クラヤヌィ」ってどういう意味?




 「ウクライナカフェ・クラヤヌィ」は、23年4月にオープンしたNPO法人KRAIANYが運営しているカフェです。ちなみに、お店の名前にもなっている「KRAIANY (クラヤヌィ)」という言葉は、ウクライナ語で「同胞」または「同郷の人」という意味です。このお店では、ウクライナからの避難民に雇用の場を与えたり、支援活動をしたりしているだけではなく、ウクライナ語を教えたり、ウクライナの文化を紹介したりする活動も行っています。また、このお店へ訪れると、ウクライナの料理を味わえるだけではなく、ウクライナの文化や現在の状況を知ることができるため、私はとても貴重な場所だと感じました。

■ 驚きと発見がいっぱいのウクライナ料理

① ヴァレーニキ(вареники)




 まずはウクライナの郷土料理の一つ「ヴァレーニキ(вареники)」から紹介したいと思います。この料理の見た目は中国の水餃子にそっくりです。しかし、皮や中に入っている具材が異なります。小麦粉に水や塩、バターなどを混ぜて作った皮に甘いジャムやチェリー、ブルーベリー、イチゴといった果物が具材として入っていたり、鶏肉、チーズ、ジャガイモなどの具材が入っていたりします。さらに、どの具材が入っているヴァレーニキもサワークリームをつけて食べます。

 一方、中国の餃子といえば水餃子が一般的で、具材は肉や野菜、付けダレにはニンニク、醤油、ラー油などの味が濃いものを使用します。また、日本の餃子といえば焼き餃子が一般的で、こちらも中国と同様、具材は肉や野菜、付けダレにはニンニク、醤油、ラー油、お酢を使用します。

 そのため、ヴァレーニキを食べた瞬間、生地や食材の優しい甘さや、モチモチとした食感がしっかり伝わってきて、この料理は、食材の持つ自然な味を最大限に活かした料理なのだと思いました。私は今回、初めて餃子のような見た目のヴァレーニキにサワークリームをつけて食べたのですが、驚くほど爽やかな味で、とても気に入りました。(この味はクセになりますよ!)

② ボルシチ(борщ)




 次に紹介する料理は私に最も強い衝撃を与えた煮込み料理「ボルシチ(борщ)」です。私は初めてこの料理を見た瞬間「トマトスープかな?」と思いました。しかし、よく見てみると、トマトスープとは色がちょっと違うし、香りも違いました。不思議に思った私は、この料理の赤い色の正体を調べてみることにしました。すると、この赤い色の正体はヨーロッパ生まれの真っ赤な根菜「ビーツ(beets)」だということがわかりました。

 私はこのお店でボルシチと出会うまで、ビーツという野菜を見たこともなければ、料理で使用したこともありません。なぜなら中国や日本の家庭料理では使用されない野菜だからです。そのため、ビーツという野菜の名前を知っても、どんな味なのかも全く想像ができませんでした。さらに、ボルシチの上にはサワークリームをトッピングして食べることを知った時には驚きを通り越して戸惑いを感じてしまいました。なぜなら、料理にサワークリームをトッピングしたりソースとして使用したりする文化も中国や日本にはなかったからです。

 ビーツの他にもボルシチにはキャベツ、じゃがいも、タマネギ、にんじん、鶏肉、ニンニク、トマトソースなど、たくさんの具材が入っているのですが、私は何事も経験だと思い、少し勇気を振り絞ってボルシチを食べてみることにしました。すると、ビーツの甘みとトマトやサワークリームの酸味が絶妙なバランスを生み、想像していたのとは全く違う優しい味だったので、とても驚きました。

今回ウクライナ料理を実際に食べるまで、私の勝手なウクライナ料理のイメージはこってりとした重みと濃厚さを感じさせるような味だったのですが、サワークリームを使用した料理は比較的あっさりとした味だったので、これならどの国の人が訪れても馴染みやすい味だと思いました。ウクライナカフェ・クラヤヌィへ訪れた際は、ぜひ「ヴァレーニキ(вареники)」と「ボルシチ(борщ)」を味わってみてください!この料理は本当にオススメです!

■ 店内の雰囲気も最高!




 店内にはウクライナの民族工芸品や雑貨がいっぱい飾られているため、このお店に訪れただけでウクライナ旅行をしているような気持ちになります。特に私が気に入ったのは、ウクライナの国旗と同じ青色と黄色を組み合わせて作られたテディベアです。日本では一人で食事をする人も多いため、気にしないと思うのですが、日本以外の国では一人で食事をする文化があまりないため、一人で食事をすることに対して抵抗感がある留学生は多いと思います。でも、安心してください。もし、このお店に一人で訪れても可愛いテディベアが一緒に座ってくれるので、テディベアの可愛さに癒されながら食事を楽しむこともできます。また、店員さんは全員ウクライナ出身の方で、日本語も上手です。そのため、料理の説明だけではなく、ウクライナに関する話も色々学ぶことができます。このような体験ができる場所はとても珍しいと思いませんか?日本人の方でも、美味しい食事を味わいながら異文化交流も出来ると思うので普段とは違うことに挑戦してみたいなら、このお店は最適ですよ!

■アクセス

住所:東京都武蔵野市西久保3-2-5
最寄り駅:JR中央線 三鷹駅北口 (徒歩15分)
最寄りのバス停:関東バス 保健所前(徒歩 2分)

営業時間や定休日は変わる可能性があるため公式のホームページをご覧ください

■注意点

①お店の場所がわかりにくいため、時間に余裕を持って行動しましょう
②小さなお店なので、1~3人で行くことをオススメします
③週末は混むので、開店時間に合わせて行くことをオススメします

■まとめ




 今回はウクライナの味と心を感じる場所「ウクライナカフェ・クラヤヌィ」をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?このお店では美味しいウクライナ料理を堪能できるだけではなく、ウクライナの伝統や文化を感じながら体験できる心温まる場所です。もし、あなたが普段とは違う料理にチャレンジしてみたい、様々な国のことを知りたいと思っているなら、このお店はピッタリだと思います。日本にいながらウクライナの雰囲気も味わえるカフェ、ぜひ一度訪れてみてください!

ウ メイカン

国・地域
中国
居住地
東京都
得意カテゴリ
エンタメ

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