■自己紹介
こんにちは。1年を通して暖かい気候が続くベトナムのホーチミン市から参りました留学生のト・ティ・タイン・ヴァンです。私のニックネームは「トちゃん」なので、皆さんも「トちゃん」で覚えてくれたら嬉しいです。私が日本を留学先に選んだ理由は、日本の文化や豊かな自然に惹かれたこともありますが、1番の理由はベトナムと日本をつなぐ仕事がしたいという夢があったからです。そのため、日本に留学してから一生懸命日本語を覚え、北海道大学へ進学してからは経営について学んできました。その結果、来年から日本で就職することが決まりました。私にとって日本は、毎日新しい発見がある場所なので、とても刺激的に感じます。特に、北海道の美しい自然と四季の移ろいを通して、日本の魅力をさらに深く知ることができました。そこで今回は、私が北海道に住んでいて最も魅力的に感じた場所についてご紹介したいと思います。
■私が北海道に住んでいて最も魅力的に感じた場所:美瑛町
・美瑛町は北海道のほぼ中央に位置します
・美瑛町の面積は東京23区よりも少し大きく、面積の70%が山林です
・美瑛町の特産品は強い甘味と旨味が特長のアスパラガスです
美瑛町は、日本の大自然を感じられる場所で、特に“青い池”や“パッチワークの丘”は幻想的な光景として国内外の観光客に人気です。
■ベトナムと日本の違い
札幌に住んでいると、ホーチミン市とは違う点がたくさんあると感じます。たとえば、ホーチミン市には四季がなく、1年中気温が高いです。しかし、日本は四季の変化がはっきりしています。そのため、春には桜、夏には花火、秋には紅葉、冬には雪という風に季節ごとの行事や景色を楽しむことができ、日々の生活に新しい発見が生まれます。さらに、札幌では都市と自然が調和しているところがとても魅力的です。街の中心部から少し離れると、雄大な自然が広がり、リフレッシュできる場所がたくさんあります。特に美瑛町のような自然に囲まれた場所は、ベトナムの都市部ではあまり見かけない光景なので、美瑛町へ訪れるとまるで別世界に来たような感覚になります。
■美瑛町の魅力:四季折々の自然が織りなす壮大で美しい風景
美瑛町では、どこへ行っても鮮やかな色彩が広がるため、一歩この地へ足を踏み入れた瞬間から言葉を失うほどの感動が心に広がります。例えるなら、美瑛町は北海道の大自然の魅力をすべて詰め込んだ宝箱のような場所です。そのため、どの季節に訪れても、自然の美しさとその移り変わりが心に響き、この場所へ訪れた人は時間がゆっくりと流れるような不思議な感覚に包まれます。
春(5月末):美瑛町の丘は、雪解けとともに生命が息吹き始めます
【オススメの場所:パッチワークの丘】
長かった冬が終わり、暖かい春風が湖の氷を解かし始める頃になると、美瑛町の丘には鮮やかな緑が広がり、新しい命が芽吹いていく様子を見ることができます。特に、区画ごとに異なる農作物が植えられている“パッチワークの丘”では、きれいに耕された畑と若葉、そしてわずかに雪が残った十勝岳連峰の山々を一緒に眺めることができます。パッチワークの丘と言えば、広告などでもよく見かける色彩豊かな丘を思い浮かべる人が多いと思いますが、この時期のパッチワークの丘は、この時期にしか感じることのできない生命力に満ち溢れているためおすすめです。
夏(6月~8月):美瑛町の景色は力強く変わります
【オススメの場所:青い池と四季彩の丘】
丘一面が太陽の光を浴び、大地が深い緑色に染まると、青い池は1年で最も青く見える見頃をむかえます。ちなみに、青い池の水面の色は、見る時間帯や天気によって様々な色合いに変化するのですが、天気が良い日は特に鮮やかな青色に輝くため、青い池へ行く時は晴天が続く日に行くことをおすすめします。また、池を見つめていると心が穏やかになり、幻想的な景色が何か特別な場所にいるという実感を与えてくれるので、この場所へ訪れる時は、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。
その他、広大な敷地にカラフルな花が咲き乱れる「四季彩の丘」も見逃せません。ここでは、ラベンダー、コスモス、ヒマワリといった色とりどりの花々が、虹のように美しく並び咲いています。そのため、四季彩の丘に訪れるだけで、豊かな花の香が心を優しく包み込み、穏やかで幸せな気持ちにさせてくれます。夏の美瑛町を訪れる時は、青い池と四季彩の丘を見逃さないようにしましょう。
秋(9月~11月):美瑛町の風景は、また異なる色へと変化します
【オススメの場所:青い池】
秋の美瑛町は、静寂とともにどこか物寂しさも感じさせる雰囲気が漂います。しかし、その雰囲気が一層美瑛町の美しさを際立たせているともいえます。特に早朝の美瑛町は、霧が立ち込める中で紅葉が映え、幻想的な景色が広がるため、霧の中に浮かび上がる木々や草花を見ているだけで胸が締め付けられるような感動を味わうことができます。
先程私は、夏のオススメで青い池を紹介したのですが、秋の青い池も絶景スポットです。特に、水面に反射した紅葉や、青い水面と赤やオレンジ色に染まった葉のコントラストはこの時期にしか見ることのできない景色なので、この場所で日常の喧騒から離れ、自然の美しさとじっくり向き合う贅沢な時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか?
冬(12月~2月):美瑛町は一面が雪で白く染まり、幻想的な銀世界となります
【オススメの場所:青い池と白ひげの滝】
雪に覆われた美瑛町は、静寂の中で静かに佇み、見る者に深い感動を与えてくれます。特に、夜になると青い池と白ひげの滝といった観光地がライトアップされるため、星空と雪景色が織り成す美しさは息をのむほどです。ライトアップは毎年10月末~翌年4月末まで開催されるのですが、悪天候時は中止する場合があります。行かれる方は必ず美瑛町公式webサイトを確認してから行くようにしましょう。
※青い池や白ひげの滝のライトアップについて詳しく知りたい方は美瑛町の公式webサイトをご覧ください。
■美瑛町を訪れる時に注意すること
①美瑛町へのアクセス(札幌から美瑛まで電車で向かう場合)
・最短で移動する場合は特急に乗り、旭川での乗り換えが必須です
・特急列車を利用する際は座席の予約が必要な場合があるため事前に調べましょう
②美瑛町内での移動手段
・美瑛町は観光エリアが広いため、駅からの移動はレンタカーが便利です。
・バスは本数が少ないので時間の確認が必要です
・冬:美瑛町の雪道は除雪されていますが、運転には注意が必要です
・冬:夜間の運転は雪道経験がないと困難なのでバスツアーを利用しましょう
③青い池でのマナー
近年、遊泳禁止の青い池に入って泳いだり、ドローンを飛ばして撮影したりする観光客が増えています。青い池は最大9メートルの深さがあり、池の水に浸かったことで寄生虫による感染症“エキノコックス”に感染する可能性もあるため絶対に池の水に触れたり、泳いだりしないようにしましょう。また、ドローンを飛ばす行為も禁止されています。観光客としてマナーは必ず守りましょう。
■まとめ
今回は、私が北海道に住んでいて最も魅力的に感じた場所、美瑛町を紹介しましたがいかがだったでしょうか?美瑛町は、私にとって心の安らぎと感動を与えてくれる特別な場所です。特に、ベトナムでは見ることのできない雪景色や紅葉の美しさ、そして青い池の神秘的な輝きは、私にとって一生忘れることのできない宝物になりました。今回は美瑛町でしたが、北海道にはまだまだ魅力的な場所がいっぱいあります。皆さんもぜひ、この素敵な場所へ足を運び、あなた自身でこの大自然の魅力を体験してみてください。もしくは、私と一緒に北海道の他の魅力を探しに行きましょう!新しい発見がきっとあなたの心を豊かにしてくれるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました。