■日本に興味を持ったきっかけは「浴衣」と「アニメ」
ブータン出身のツェリン ソナム デキです。日本に興味を持つようになったきっかけは、2つあります。1つ目は小学2年生の頃、父の友人が日本から帰国した際にプレゼントしてくれた「浴衣」です。当時は日本のことを何も知りませんでしたが、色彩豊かな浴衣に心奪われ、日本に対して興味を持つようになりました。2つ目は日本のアニメです。高校生の頃にアニメ「ワンピース」と出会い、心に突き刺さるようなルフィーの台詞に興味を持ち、台詞をもっと理解したいと思い日本語を学ぶようになりました。 現在は、慶応義塾大学の4年生なので、22年9月の卒業後は家族が住んでいるアメリカへ行こうと考えていますが、それまでは日本で沢山のことを学びたいと思っています。
■実際に日本で生活してみて驚いたこと
①アニメで見ていた日本文化は存在しない!!
先程もお話したように、私は日本のアニメが大好きなので、アニメの中に登場するようなご近所付き合いに対して正直、憧れがありました。しかし、実際に日本で生活してみると、アニメのようなご近所付き合いはなく、皆忙しそうで目も合わせてくれません。これには、驚いたというよりもショックで、私が思い描いていたものはアニメの世界だけの話なのだと落ち込みました。今では日本人の友達もでき、私の知り合いは皆挨拶をきちんとしてくれるので、昔よりも日本人に対するイメージは良くなっていますが当時は本当にショックでした。
②日本は物価が高い
※22年2月現在:ブータン通貨ヌルタム Nu(Ngultrum)は1Nu=約1.53円
※インドのルビーとブータンのヌルタムは常に同じ価値
簡単な説明になってしまいますが、ブータンは隣国インドからの経済的影響が大きいため、通貨変動も常にインドのルピーに左右されます。インドの通貨が上がればブータンの通貨も上がる。インドの通貨が下がればブータンの通貨も下がります。ブータンの物価の安さを想像できる人は少ないと思いますが、同じ価格の通貨インドと比較すると、物価の違いは想像できるのではないでしょうか?食材を購入する場合は都会でも日本の3分の1~5分1の価格で、基本g単位、kg単位で販売されているので安い価格で大量の野菜や果物を購入することができます。しかし、日本では野菜や果物1個の価格がブータンのkg購入価格よりも高いです。日本で生活をはじめた頃は、あまりにも物価が高いので、好みの食材を安く購入できる場所を探すのにとても苦労しました。
■日本での生活の知恵、困った時の「業務用スーパー」
実は2年程まえから、環境にも優しく、ダイエットもできるという理由で食生活をベジタリアン(菜食主義者)に変えたのですが、日本ではベジタリアンやヴィーガンへの認知度が低いからか、外国人が多く住んでいる地域以外ではなかなか関連商品を見つけることができませんでした。また、先程も話したように日本では野菜や果物の価格が高いためベジタリアンを極めようとすると食費がかさみます。そんな時に友達に教えてもらったお店が「業務用スーパー」です。 業務用スーパーの魅力はなんといっても ①海外食品の品揃えが豊富、 ②安い、③ベジタリアン(牛乳や卵などは食べる菜食主義者)やヴィーガン(動物性食品は一切食べない完全菜食主義)その他、宗教的な食事の規定がある人などにも対応した商品が置いてあることです。 業務用スーパーを知るまでは、物価の高い日本で食事をするたびにお金がかかってしまい大変でしたが、お店を知ってからは食事で苦労することが減りました。私と同じように海外から留学して食事に困っている留学生がいたら是非オススメしてあげたいお店です。