まずは、うちなーぐち(沖縄の方言)でご挨拶!
はじみてぃやーさい!ぐすーよーちゅーうがなびら
わんねーインドネシアからちゃーびたん、アニサやいびん。
ゆたさるぐとぅ うにげーさびら!
【訳】
はじめまして!皆さん、こんにちは! ごきげんいかがですか?
私はインドネシアから来ました、アニサと申します。
よろしくおねがいします!
■沖縄の伝統舞踊「エイサー」を知っていますか?
エイサー/Eisa
時期:旧盆の最終日(旧暦7月15日)
ジャンル:沖縄県の伝統芸能(踊り)
エイサーの意味:ご先祖様の魂を死後の世界へ送り出す(Japanese version Requiem)
※日本では、夏になると祖先の霊を祀る「お盆」という伝統行事が行われます。その「お盆」最終日に先祖様の魂を送り出すため県民が踊る沖縄の伝統芸能のことを「エイサー」といいます。ちなみに、他の都道府県ではエイサーと同じ意味の「盆踊り」という伝統芸能が存在します。
突然ですが、皆さんに質問です。皆さんは、沖縄県の伝統芸能「エイサー」をご存知でしょうか?私の予想だと、日本以外の国ではエイサーについて何も知らない人の方が圧倒的に多いと思います。ちなみに、私は高校生の頃にインドネシアで開催された日本文化祭というイベントで、はじめてエイサーと出会ったのですが、当時は沖縄県のことすら知らなかったので、はじめて耳にする不思議なメロディーや踊りの迫力に圧倒されるだけでした。
しかし、インドネシアの大学へ入学した際、大学内に「うーまく・エイサー・しんか・インドネシア」というエイサー専門のサークルがあることを知り、興味本位で入部してみると、あっという間に沖縄県の魅力にはまり、現在は、琉球大学の研究生として、“沖縄現代文化”特に沖縄エイサーについて研究しています。(人生、どこでどんな出会いがあるかわからないものですね)そこで今回は、日本国内外で開催されるエイサーに関するイベントの中から、皆さんにも沖縄で体験してほしいイベント「世界エイサー大会 (Worldwide Eisa Festival)」の魅力についてご紹介したいと思います。
■世界エイサー大会(Worldwide Eisa Festival)の簡単な説明
開催時期:毎年9月~10月
開催場所:沖縄県内
創作エイサーのチャンピオンを決めるイベント
■世界エイサー大会の魅力①国内外からエイサーをこよなく愛する団体が参加!
世界エイサー大会は、沖縄県内だけでなく、国内外で活躍するエイサー団体同士のネットワーク強化を目的としており、参加団体には私の母国であるインドネシアのエイサー団体やカナダ、ブラジル、アメリカ、中国のエイサー団体も含まれています。世界各国のエイサー団体が参加するイベントは非常に珍しいことです。
■世界エイサー大会の魅力②大会限定のエイサーを見ることができる!
海外のエイサー団体が披露するエイサーは、自国の文化とエイサーをコラボレーションさせたパフォーマンスなので、他では見ることのできない世界エイサー大会“限定”のエイサーを見ることができます。
たとえば、2018年の世界エイサー大会では、
カナダ:ロックとエイサーをコラボレーションさせたパフォーマンス
中 国:伝統衣装や傘とエイサーをコラボレーションさせたパフォーマンス
インドネシア:伝統舞踊や民謡とエイサーをコラボレーションさせたパフォーマンス
を披露しました。この大会は他と全く異なるエイサー大会なので、今年開催されたら是非見に行ってみてください!
※世界エイサー大会は新型コロナ感染症拡大の影響で2019年~2023年は中止でした。
■世界エイサー大会以外の国際的な沖縄の大会:世界のウチナーンチュ大会(World Uchinanchu Festival)
開催時期:5年に1度
開催期間:5日間
開催場所:沖縄県
今回ご紹介した「世界エイサー大会」は、エイサーという沖縄の伝統的な太鼓演奏や踊りを競技の観点から披露する大会ですが、「世界のウチナーンチュ大会」は国内外へ旅立っていったウチナンチュー(沖縄人)が5年に1度、10月30日の「世界のウチナーンチュの日」に合わせて故郷の沖縄へ帰ってくるための祭です。そのため、「世界エイサー大会」とは少し開催目的が異なります。こちらも、2021年大会は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で1年延期せざるを得ない状態になりましたが、2022年に無事開催され、世界22の国と地域からウチナンチュー(沖縄人)が沖縄へ集いました。次回大会は5年後の2027年を予定しているので、興味のある方はコチラの大会も是非参加してみてください!
■まとめ
今回は「世界エイサー大会 (Worldwide Eisa Festival)」の魅力についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?最後に、私も所属している「うーまくエイサーしんかインドネシア(U-maku Eisa Shinka Indonesia)」について簡単にご紹介したいと思います。
「うーまくエイサーしんかインドネシア」は2002年11月9日にインドネシアで設立したインドネシア人のエイサー団体です。設立当初は9名でインドネシア国内を拠点としていましたが、現在は、
・那覇1万人エイサーまつり(2006年)
・世界エイサー大会(2012年、2017年、2018年)
・世界ウチナーンチュ大会:エイサー博覧会(2016年)
・イタリアのFestival dell'Oriente 2016(ローマ、パドヴァ)
・新宿エイサーまつり(2019年)
など、インドネシア国内外でも活躍できるようになり、メンバーも30名以上所属する団体にまで成長しました。日本国内の大きなエイサーまつりなら、参加している可能性が高いので、見かけた時は是非声をかけてください!現地で応援していただけたら嬉しいです!
私の記事を最後まで読んでくださりありがとうございました!!