안녕하세요! (アニョハセヨ:こんにちは)今年の4月に韓国から来日したユウンです。私は2016年に初めて日本を旅行して以来、日本の田舎や温泉の魅力にはまり、今年から日本の奈良県で生活を始めました。それまでは、自分が日本で生活をはじめるなんて考えたこともなかったのですが、7年前の私が温泉と出会ってから人生が一変しました。そこで今回は、韓国と日本の温泉に関する違いや、私の人生を変えたといっても過言ではない場所、群馬県草津温泉の魅力についてご紹介したいと思います。
■同じアジアでも違う!韓国と日本のお風呂文化
私が草津温泉の魅力について語った場合、多くの日本人は「韓国にも温泉施設があるのに、どうして日本の草津温泉がいいの?」と言います。しかし、これは日本人の思い込みだということを知っていますか?確かに韓国にも天然の温泉は存在しますが、火山がほとんどないため、天然温泉の数も少ないです。さらに、韓国人は普段、シャワーのみを利用する人が多いです。かわりに、韓国ドラマにもよく登場するスーパー銭湯のような“찜질방(チムジルバン)”と呼ばれる温浴施設はあるのですが、찜질방(チムジルバン)はサウナで汗をかいて、お風呂で皮膚の角質を柔らかくしたり、アカスリを使って体の汚れを落としたりするための場所なので、日本の天然温泉とはジャンルが違います。そのため、私は日本で草津温泉へ行くまでお風呂に対して興味を持つことができませんでした。(むしろ、施設を利用してお風呂にはいることが嫌いでした)
★韓国の温浴施設:찜질방(チムジルバン)
・日本のスーパー銭湯のような場所
・サウナ、飲食スペース、仮眠室などがある
※天然温泉施設ではない
※平均10,000ウォンから20,000ウォンで12時間滞在可能
(10,000ウォン←日本円で約1,100円)
★日本の天然温泉
・何も着用せず利用する(タオルも不可)
・天然温泉の場合は美肌効果や疲労回復効果がある
※日本は火山大国なので天然温泉の数が多い
※天然温泉の場合は平均1,000から2,000円未満で利用可能
■日本の天然温泉の中で1番魅力的な場所は草津温泉
今回私がご紹介する草津温泉は、群馬県吾妻郡草津町にあります。都内からだと、
・①車(関越自動車道経由)→約3時間
・②バス(バスタ新宿から直行)→約4時間
・③普通電車(上野駅から)→長野原草津口駅 約4時間
・④特急列車(上野駅から)→長野原草津口駅 約3時間
※草津温泉直行の電車がないため、電車や特急列車の場合は長野原草津口駅からバスで移動します
※草津温泉のある場所は田舎のため、バスを逃した場合約1時間、次のバスを待つことになります
と、4パターンの行き方があるのですが、はじめて日本へ訪れた外国人にとっては、とても行きにくい場所だと思います。さらに、現地では日本語以外の言語がほとんど使えないため、英語しか話せない外国人の場合は、あらかじめマナーや利用方法を調べていなければ利用しづらいです。しかし1度草津温泉を利用すると、他の温泉施設では満足できなくなるほど感動することができます。
■草津温泉の魅力①:源泉かけ流し
源泉かけ流しとは、湧き出た温泉に一切人の手を加えず、そのまま浴槽へ入れる温泉のことです。さらに、1度浴槽へ入った温泉は再利用しないため、常に湧き出た温泉を利用することができます。結果、泉質が損なわれることがないので、他の温泉よりも高い温泉効果を感じることができます。私が草津温泉を初めて利用した時は東京観光の途中だったのですが、初めて訪れた日本で1日3万歩以上歩き回った結果、全身筋肉痛+足の裏に水ぶくれができてしまいました。しかし、草津温泉を1度利用した直後から嘘みたいに身体が軽くなり、足裏の痛みも消えたので、それ以降私は草津温泉の虜になってしまいました。
この体験をしてから、自分で草津温泉の湯について色々調べたのですが、草津温泉のお湯は源泉かけ流しで、100%温泉の効果を得ることができることがわかりました。とくに慢性皮膚病や神経痛に効果的な温泉が湧き出ているので、はじめて草津温泉を利用した時に全身の筋肉痛や足の裏の水ぶくれが治ったと感じたのは勘違いではなく、本当だったということが証明できました。
※ただし、草津温泉の湯は本当に強い効果があるので浸かりすぎには注意しましょう!
■草津温泉の魅力②:無料の共同浴場を利用できる
日本で最も1分間に採取できる湯量が多い場所は大分県にある別府市ですが、ポンプなど人工的なものを利用せずに1分間に採取できる湯量が多い場所は今回ご紹介している群馬県にある草津温泉です。その結果、美肌効果のある温泉や、疲労回復効果のある温泉など、色んな種類の源泉を楽しむことができます。そんな草津温泉で、地元の人が管理している共同浴場があるのを知っていますか?共同浴場の場合、基本的には地元の人だけが利用できるのですが、草津温泉では旅行客が利用できる共同浴場が3カ所存在します。
その中でも1番私が皆さんにオススメしたい共同浴場は草津温泉湯畑前にある「白旗の湯(しらはたのゆ)」です。なぜなら、温泉街特有の硫黄臭があり、白色に少し濁ったお湯は草津温泉内でも数が少なく貴重だからです。さらに、建物自体がとてもレトロな感じなので、日本の伝統的な浴槽も体験することができます。冬になると草津温泉周辺では雪が降るのですが、雪降る草津の街を観光した後に白旗の湯を利用すれば、体中の疲れを一瞬で癒すことができます。草津へ訪れたら是非1度白旗の湯を利用してみてください。
※先程もご紹介した通り、この施設は地元の人が管理して大切にされている場所です。他の温泉施設を利用する時もマナーを守って利用することは大切ですが、白旗の湯を利用する時は他の温泉施設以上、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう
※この場所は他の温泉施設とは違い共同浴場なので利用する時は、貴重品を持って行かないようにしましょう
■草津温泉の魅力③:ハンセン病について学べる資料館がある
草津温泉周辺には、温泉以外にも魅力的な場所がたくさんあります。たとえば、草津温泉から志賀高原を抜け、湯田中・渋温泉郷へドライブできる“志賀草津高原ルート”、冬になればスキーを楽しめる“草津温泉スキー場”、山頂付近まで行けばエメラルドグリーン色の火口湖がみえる草津白根山、亜熱帯や熱帯地方の動植物や爬虫類が見られる草津熱帯圏、これらをゆっくり堪能すれば数日間滞在しても飽きることがありません。
しかし、このような美しい自然溢れる草津に、重監房資料館というハンセン病患者が酷い差別を受けて収容されていた場所や資料館があることを知っていますか?私は、3度目の草津訪問でこの場所のことを知り、気になって資料館を訪ねたのですが、病気を理由に人権を奪われた事実があることを知りとても驚きました。なぜなら、この場所でおきた残酷な歴史と同じようなことが韓国でもあったからです。(※韓国の小鹿島(ソロクト)という場所です)私がこの場所のことについて言葉にしてしまうと、誤解を与える恐れがあるので少しでも気になった方は是非、ご自身で調べ実際に訪れてください。個人的には、これまで見てきた美しい草津の景色よりも強く私の記憶に残り、ハンセン病や人権、各国に残る残酷な歴史について沢山考えるきっかけになりました。
※重監房資料館じゅうかんぼう しりょうかん)について詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
■まとめ
今回は、韓国と日本の温泉に関する違いや、私の人生を変えたといっても過言ではない場所、群馬県草津温泉の魅力についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?日本の温泉は源泉の効果だけではなく、美しい自然の中で露天風呂を体験できる場所が数多く存在するので、本当に心と体を癒すことができると思います。さらに、日本全国を巡れば、その地域ならではの温泉施設も体験できるので、この記事を読んでくださった方達には(草津温泉に1番訪れて見てほしいですが)草津だけではなく、日本全国の温泉施設を体験してほしいです。
私は、草津温泉に出会い自分の人生が大きく変わりました。冗談抜きで、あの時、あのタイミングで草津温泉に出会わなければ、今の私は日本で生活をしていなかったと思います。草津温泉に出会い、現地の人と触れ合い、日本語を学ぼうと思い、色々なことが重なって日本へ移住しました。本当、人生は何があるかわからないですね。私はこれからも、自分の大好きな物を追い求めながら日本で生活していこうと思うので、また素敵な場所を見つけたら皆さんに情報をシェアしたいと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。