簡単なプロフィール
■名前:ウ メイカン
■国籍:中国 山東省
■日本での生活:1年5カ月(2022年4月)
■現在:中央大学大学院
■自己紹介をお願いします
中国の山東省から参りましたウ メイカンです。私の故郷「山東省(さんとうしょう)」は中国大陸の1番右側(※日本から見ると日本の左側)、もっとわかりやすくいうと韓国を挟んで日本の反対側にある省です。私はこれまで、日本の伝統文化“年賀状”や、オススメのお店で“仙台名物「セリ鍋」”を紹介してきましたが、今回は初めてインタビューを受けて記事を書いてもらうことにしました。今日は、よろしくお願いします!
■早速ですが、あなたが日本で興味を持っていることについて教えて下さい
私が日本で興味を持っていること、それは、“日本人の考えていること”です。留学した頃はそんなに気にすることがなかったのですが、今年の夏に大学の教授や同じ学部の仲間たちと9人でタイ旅行へ行った時に、日本人の不思議な行動が目に付くようになり興味を持つようになりました。たとえば、旅行先で写真を撮る時。方法は3つあります。
①9人中、誰か1人がカメラマンになる
②カメラ専用の三脚を使う
③通行人に写真を撮ってもらう
しかし、9人で旅行をしていて1人だけカメラマンになるのは残酷ですよね。次にカメラ専用の三脚はこの日持っていませんでした。となると、残る方法は1つです。私は、通行人を呼び止めて「写真を撮ってもらってもいいですか?」と英語でお願いをしたのですが、私の行動を見ていた日本人学生や教授はとても驚いていました。もしかすると、日本人の学生達は知らない人を頼らず、自撮りする人が多いからかもしれません。今では冷静に色んな考え方をすることができるのですが、あの瞬間は「他の人に写真撮影をおねがいしただけで、どうしてそんなに驚くの?」と不思議に感じました。
次に、大学内でのことですが、日本人の学生達は必ず他の人の顔色を窺います。そのため、教授が質問をしても積極的に自分の考えを発言する人はいません。一旦、他の人がどんな反応をしているのか、どんな発言をするのか空気を読んで静かに待ちます。しかし、中国だと、相手の意見を待つのではなく自分の意見を積極的に伝える人が多いので、日本人学生達を見て中国と日本は考え方が真逆だなと驚きました。
最後に、上下関係です。日本は上下関係が厳しいですよね?私の学部では私が1番年上なのですが、タイへ旅行した時に「みなさんは何を食べたいですか?」「どこへ行きたいですか?」と私が質問すると「なんでもいい」「どこでもいい」という回答が返ってきて誰も自分の意見を言おうとはしませんでした。そのため、行く場所も食べる場所も全部私が決めました。先輩なので・・・。これがもし、仲の良い友達との旅行だったらどうですか?その時でも日本人は互いに遠慮しますか?
■私ははっきり発言します。でも、基本相手に合わせられるので、先輩や友達が行きたい場所があれば合わせます。だから日本人がというよりも、たまたま学部内の日本人学生達が人とコミュニケーションを取ることが苦手だったり、自分の意見を発言しなかったりするタイプの学生達だったのかもしれませんね
そうかもしれませんね。他の学生達の表情を見ていると、本当は他のものを食べたかったのかな?他の場所へ行きたかったのかな?と感じたのですが、はっきりと自分の意見を答えた日本人学生は1人だけだったので、旅行中ずっと学生達の考えていたことや行動について考えました。結局考えても未だにはっきりとした答えはでていません。でも、違う国の文化や考え方をしることは面白いと思うので、これからも相手の行動や発言に興味をもって積極的にコミュニケーションを取りたいと思います。
■最後に、これから留学してくる後輩達へメッセージをお願いします
日本へ留学する学生達にとって1番大切なことは、しっかり日本語を学ぶということです。たとえば、日本で生活をしようとした場合、手続きや契約は日本語でおこなうことが多いです。また、日本では日本語だけを話す人が多いので、コミュニケーションを積極的に取りたいのであれば、日本語を覚えて話しかける必要があります。だから、なんとなく理解できるようになることを目標にするのではなく、しっかりと日本語を学び理解できるようになることを目標にしてください。今日はありがとうございました。