■簡単な自己紹介
Здравствуйте!(ズドラーストヴゥイチェ:こんにちは) ロシアの首都モスクワやサンクトペテルブルクに続く第3の都市、シベリア出身のソフィアです!私は中学生の頃に友達がオススメしてくれた日本のアニメから日本に対して興味を持つようになり独学で日本語を学んでいたのですが、大学でオリエンタル学を専攻し日本の歴史や文化、芸能、文学、地理などさまざまな角度から深く日本について学んだり、2019年に実際に旅行で日本へ訪れたりしたことがきっかけで、2022年の10月に強い意志を持って日本へ留学しました。現在は日本語学校に通っているのですが、入学直後から高いレベルのクラス(N1を目指すクラス)へ入ることができたので、これからも勉強を頑張って将来は日本で就職したいと考えています。
■オススメの場所を紹介する前に「博物館」に対する考え方の違いを紹介
・ ロシアでの博物館に対する考え方:
主に古い歴史的な文化財(彫刻、絵画、工芸品)や政治過程だけを展示する場所
・ 日本での博物館に対する考え方:
歴史的な文化財だけではなく、近代的な技術も取り入れ展示する場所
私の母国ロシアは世界で最も国土面積が広く、民族が160種以上の人々が共存しているため、歴史をたどると社会進出や政治過程の歴史が数多く残る国です。そのため、大半のロシア人は祖先がたどってきた道(歴史)を誇りに思い、後世に伝えなければいけないという強い使命感を持っているため、美術館や博物館といった場所では古い歴史的な文化財だけが大切に展示され、近代的な芸術や技術についてはほとんど展示されないという傾向があります。しかし、日本の場合は、ロシアと同じように歴史的な文化財を大切にしつつも、近代的な技術や芸術も大切に伝えていこうという取り組みがおこなわれています。今回私が紹介する博物館は、私が19歳の頃に旅行で訪れた場所ですが、この場所と10代のうちに出会うことができたことで自分の視野を広げることの大切さを学ぶことができました。それでは東京都にある「日本科学未来館」を紹介させていただこうと思います。
■日本語が理解できなくても様々な角度から好奇心をかきたてられる
先程も書きましたが、私がはじめてこの場所へ訪れたのは2019年です。当時は観光で日本へ訪れただけだったので日本語をほとんど理解することができなかったのですが、はじめて目にする日本の先端科学技術に好奇心をかきたてられ、夢中になってさまざまなジャンルの部屋を行ったり来たりしたのを今でも強く覚えています。例えば、ふわふわしたかわいいアザラシ型セラピーロボットの「パロ 」!パロは触れた人に癒し効果を与えるセラピーロボットなので実際に触ることができます。その他、入口付近には細部まで徹底的にこだわった会社員の姿をした女性型のアンドロイドが座っているのですが、そんな最先端技術のロボットを間近で見たり直接触れたりすることのできるこの場所は、訪れるだけで別次元の世界に来たような気持ちになることができます。このような体験はロシアだけではなく、日本以外の国では体験することが難しいと思いませんか?私は気になることがあると徹底的に調べたくなる癖があるのですが、あの頃は全く理解することが出来なかった日本語も今なら理解することができるので、今度は感じるだけではなく、説明書を読みながら深く最先端技術の魅力を理解したいです。
■未来館や日本国内で発見した最新技術のロボットや商品を紹介
①サービス系ロボット
②癒し系、手伝い系のロボット(高齢者や障害者向け)
③科学系、日常用品系(ガジェット、自動車など)
サービス系ロボット
皆さんはロボットが接客をしてくれるレストランやカフェへ行ったことがありますか?ここ数年、SNSでも話題になっていますが、お店のロボットたちは顔も可愛く愛嬌があり、動きもしなやかなので日本へ観光で訪れた外国人の間でもとても人気があります。ロボットは感情や体力に左右されず常に万全な状態で丁寧な接客をおこなうことができるので、ロシアでもこのようなサービスが増えたら今よりも効率的な接客ができるのではないでしょうか。人間とロボットが互いの得意分野を活かしてサービスをおこなう企業が増えたら会社への信頼も高まると思うので、近い将来ロシアでも実現できるようになればいいなと思います。
癒し系、手伝い系のロボット(高齢者や障害者向け)
日本ではさまざまな形をした癒し系や手伝い系のロボットが販売されているのですが、その中でも特にオススメしたいものが2つあります。まず1つ目は未来館で展示されているアザラシ型セラピーロボットの「パロ 」のような動物の形をしたロボットです。これらのロボットは一人暮らしで人とコミュニケーションをとることが難しい高年齢の方や障害を持った方だけではなく、老若男女を問わず人に寄り添い精神的なサポートをしてくれます。触れれば人と同じような体温を感じることができ、話しかければ近くに歩み寄ってくれる。このような高機能のロボットは一体数十万円しますが、ペットを購入することができない家でも場所を気にせず購入することができるのでオススメです。2つ目は電動カートです。ロシアでも電動車椅子は製造されているのですが、電動カートはありません。世界中で年齢を問わず体が不自由で不便な生活をしたりしている人がいるので、優先的に彼らが使えるような電動カートがロシアでもたくさん製造されるようになればいいなと思います。
科学系、日常用品系の機械(自動車やガジェットなど)
日本で販売されている自動車はエコロジーと自然環境を深く意識してつくられています。ロシアでも環境社会に影響を与えるような排気ガスを出す自動車に対して厳しい法律がつくられたのですが、今後は法律で取り締まるだけではなく、積極的に最新技術を取り入れた車を採用してほしいと思います。その他、日本では新しい機能に対応するガジェットが次から次へと発表されているのですが、中でも世界中に熱狂的なファンがいるゲーム機「任天堂スイッチ」は進化が止まることはありません。それに比べ、ロシア製のゲーム機は進化することなく知名度も低いためロシア製のゲーム機に興味を示す人はいません。最新トレンドに合わせて、好奇心を持った若者が増えればロシア国内の活性化にもつながるので、このような最新技術に興味を持つ人が増えることを願っています。
■まとめ
今回は、東京都にある「日本科学未来館」と日本の最先端技術を紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか?行ってみたいと思いましたか?私も、自分たちが生まれた国の歴史をしっかりと学び、次の世代へ伝えていくことは大切だと理解しています。しかし、「歴史」は「過去」なので、その出来事が変化し「未来」にかわることはありません。伝統的な考え方に捕らわれている高齢化社会の代表者は最新技術に変化することへの抵抗があり、ロシアでは高機能化に対応した技術が普及しづらいと言われています。だからこそ私は母国の人たちに現代化を拒否するのではなく、さまざまな国のトレンドや多種多様な世の中に心を開いて世界観を広げることの大切さを伝えたいと思い今回この場所を紹介しました。海外へ1歩踏み出すと母国にいるだけでは知ることのできなかったことがたくさん存在することに気付きます。私は自分の好奇心をいかしてこれからも面白い物を見つけるたびに発信していくので、ぜひ楽しみにしていてください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
■日本科学未来館のお得な情報
・ 年間パスポート購入で購入日から1年間何度でも常設展に入れます
※ 年間パスポート代:大人¥1,250 (特別展は別料金が必要です)
・ この施設は予約制です(1週間前の0時から予約できます)
・ 館内では無料のWi-Fiサービスを利用することが出来ます
・ 展示説明は日本語・英語両方で表記されています(一部除く)
・ 礼拝室、祈祷室があります
※ この他の詳しい情報はHPをごらんください。
■日本科学未来館へのアクセス
新交通ゆりかもめ
・ 「豊洲駅」~「テレコムセンター駅」約12分
・ 「新橋駅」~「東京国際クルーズターミナル駅」約16分
JR東海道本線
・ 「東京駅」~ 「新橋駅」乗り換え~「東京国際クルーズターミナル駅」約28分
京急空港線
「羽田空港第1・2ターミナル駅」~「新橋駅」乗り換え~「東京国際クルーズターミナル駅」約52分
東京臨海高速鉄道りんかい線
「大井町駅」~「東京テレポート駅」約8分
・ JR 埼京線「渋谷駅」~「東京テレポート駅」約19分
・ JR 埼京線「新宿駅」~「東京テレポート駅」約24分
・ JR 埼京線「池袋駅」~「東京テレポート駅」約29分
・ JR 京葉線「舞浜駅」~「新木場駅」乗り換え~「東京テレポート駅」約19分
東京モノレール
・ 「羽田空港第1ターミナル駅」 ~「天王洲アイル駅」乗り換え~「東京テレポート駅」約36分
※ 開館時間は10:00〜17:00(入館券の購入および受付は16:30まで)
※ 火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)