■世界中探しても日本でしか体験できないお風呂の施設「銭湯」へ行ってみませんか?
Ciao!(こんにちは)イタリアの北側にある水の都としても有名なヴェネツィア出身のシルヴィアです。前回は「甘いお菓子が大好きな目の肥えたイタリア人が知ればきっと好きになる日本の伝統芸術、和菓子」について記事を書きましたが、今回は、古代ローマの“公衆浴場”と現代の日本にある“お風呂”をテーマとしたコメディ作品「テルマエ・ロマエ」にも登場した「銭湯」をご紹介したいと思います。私は2年前まで旅館で働いていて、そこで温泉と出会ってからほぼ毎日温泉を利用していたくらい温泉が大好きなのですが、日本語学校へ通うため都心で生活を始めると気軽に温泉へ行くことができなくなったので、都内で生活を始めた頃は温泉が恋しくてたまりませんでした。そんな時に出会ったのが「銭湯」です。銭湯は温泉とは違い、湧き出た天然のお湯ではなく、人工的にお湯をためた場所ですが、私が通っている銭湯は色んな種類のお風呂を体験することができたり、映画「テルマエ・ロマエ」に登場した銭湯の世界を国籍やタトゥーなども気にせず誰でも気軽に利用したりすることが出来ます。タトゥーがあることで温泉を諦めていた人は特にオススメですよ!それでは、外国人の友達に説明するのが難しい「温泉」と「銭湯」の違いと、私が通っている銭湯の魅力を紹介したいと思います。
■外国人の友達に説明するのが難しい「温泉」と「銭湯」の違い
大好きな銭湯へ外国人の友達を誘う際、いつも困ることがあります。それは、「温泉」と「銭湯」の違いについて説明する時です。イタリア語で「温泉」は「Terme(テルメ)」というのですが、「銭湯」に合うイタリア語がありません。私が通っている日本語学校で「最近ハマっていること」を発表する授業があったので「銭湯」を紹介した時も、
・友達「・・・せんとう?銭湯は何?温泉と何が違うの?」
・私「温泉は天然の湧き出たお湯で、銭湯は人工的なお湯!皆で使うお風呂!家のお風呂と同じだよ!」
・友達「なぜ、家にお風呂があるのに、銭湯へ行って知らない人とお風呂に入るの?」
・私「銭湯は家よりも大きなお風呂で、温度の違うお風呂や果物が入ったお風呂、泡のお風呂、色んな種類のお風呂に入ることができるからだよ!凄くリラックスできる!それに、知らない人たちとコミュニケーションとることもできるよ!」
・友達「・・・。なぜプライベートな空間で、わざわざ知らない人とコミュニケーションとるの?」
・私「・・・。」(私の心の声:これは体験した人にしか理解することはできない・・・むずかしい)
この説明をすると、なんとなく理解をしてくれますが、そもそも日本とは違い、親子でも一緒にお風呂へ入るという習慣がなく、人生で1度も親の裸を見たことがないという人もいるくらい「お風呂=プライベートな空間(他の人と共有しない場所)」という感覚を持っている人が多いので、実際に「温泉」や「銭湯」を体験するまで一体どんなものなのか理解し難いようです。ちなみに、映画「テルマエ・ロマエ」の中でも描かれていたとおり、古代ローマには日本と同じような公衆浴場が存在し、公共の社交場として毎日沢山の人が利用していたという資料や遺跡が残っているのですが、残念ながら現代では同じような習慣は残っていません。代わりに治療を目的とした温泉施設は存在するのですが、天然の温泉施設なのに全員水着を着て入浴し、「温泉=体を治療する場所」というイメージが強いため、若い人ではなく年齢の高い人が治療のために行く場所としか思われていません。
■タトゥーがあっても大丈夫!外国人へのサポートが整った銭湯!「梅の湯」の魅力をご紹介!
・梅の湯の魅力①:タトゥーがあっても大丈夫!銭湯を利用することができる
・梅の湯の魅力②:梅の湯のHPを見れば銭湯の利用方法が英語で紹介されているので銭湯を利用する時のマナーを事前に知ることができる
・梅の湯の魅力③:毎日違った薬湯(ラベンダーやカモミール、ヨモギなどをつかったお風呂)を体験することができる
朝から晩まで勉強や仕事でクタクタ。もう動きたくない・・・。そんな日に行くと心も体もスッキリすることができる場所、それが銭湯です。しかし、「温泉」や「銭湯」といった場所は昔から日本文化を体験してみたい外国人にとって、とてもハードルが高い場所でした。なぜなら「温泉」や「銭湯」では体にタトゥーがある人の入浴を禁止にしているところが多いからです。しかし、私が通っている銭湯ではタトゥーが入っていても利用することができます!さらに、「梅の湯」のHPには、銭湯を利用する時のマナーにつついて英語で紹介してくれているので、はじめて銭湯を利用する人でも安心して行くことができます。ずっと行ってみたかったけど、タトゥーがあることで温泉に入ることができなかった人や利用方法がわからなかった人にとって凄く嬉しいですよね。「銭湯」には不思議な力があり、互い「裸」だからなのか普段はコミュニケーションを取ることが難しい地元の人とも気軽にコミュニケーションを取ることができるようになります。「今日はお湯の温度が熱めに設定してあるから・・・お湯がHOT!HOT!気を付けてね!」「これは、こうやって使いますよ!OK?」「お風呂上りの牛乳、Milk!GOOD!おいしいよ!」一生懸命英語を混ぜて話しかけてくださる方がいるので、心も体も温かい気持ちになることができます。さらに、梅の湯では毎日違う薬草を使った薬湯も体験することができるので、肌も綺麗になることができます。
■銭湯を利用する時の注意点(マナー)
・お風呂に入る前に必ず全身を洗う
ヨーロッパで湯船を使う時は、湯船の中で体を洗うのが一般的なので、なぜ体を洗ってからお風呂に入るの?と思う人もいると思うのですが、日本では湯船の中で体を洗いません。体を洗ってから、体を温めてリラックスするためにお湯を溜めた湯船に入ります。皆で使う場所(お風呂やサウナ)を利用する時は、入る前に体を洗って綺麗な状態になってから利用するのが日本ではマナーです。必ず体を洗ってからお風呂に入るようにしましょう。
・恥ずかしくても、お風呂場へ入る時はタオルや水着を持って行かない
日本以外の国では「温泉施設を利用する=水着を着る」のが普通ですが、日本ではタオルも水着も身に着けて入ることはできません。「裸」です。初めて温泉や銭湯を利用した時は、私も他の人から見られることが恥ずかしいと感じていたのですが、何度も何度も利用しているうちに見られることにも慣れました(笑)見られて恥ずかしいのは最初だけ!2、3回体験したら気にならなくなるはずなので、タオルや水着はお風呂場の中に持って行かないようにしてください。
・「のぼせ」に注意!
熱いお風呂に入った時や、長風呂をした時に頭がボーっとして気絶してしまう人がいるのですが、湯船に浸かる習慣がない外国人は特に注意が必要です。温泉や銭湯を利用する時は、必ず入る前にお水を沢山飲んで水分補給をし、突然熱いお風呂にはいるのではなく少しぬるいお風呂から入って体を温めてから熱いお風呂に入るようにしましょう。
■銭湯マニアになりたいなら、お風呂上りは牛乳!!
映画「テルマエ・ロマエ」の銭湯シーンでは入浴後にフルーツ牛乳を飲んでいるのですが、私はフルーツ牛乳ではなく牛乳瓶に入った冷たい牛乳を飲みます。お風呂上りに冷たい牛乳を一気飲み!なぜ、こんなに美味しいと感じるのか言葉で表現するのは難しいのですが、これが日本の銭湯マニアの人達の間で人気な理由は体験すればわかります。とても美味しいので、銭湯で牛乳瓶に入った冷たい牛乳を見つけたら、お風呂上りに是非飲んでみてください。感動しますよ!
■銭湯を利用する前に予習をしたいなら、映画「テルマエ・ロマエ」をみるべし!
「銭湯」ってどんな場所?もっと詳しく「銭湯」の魅力を知りたいと思った方は是非、日本の映画「テルマエ・ロマエ」を見てみてください。そして、映画「テルマエ・ロマエ」を見た後は是非、「梅の湯」へ行って同じことを体験してみてください。きっと私がオススメする理由がわかると思いますよ!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
■銭湯「梅の湯」へのアクセス
・住所:荒川区西尾久4-13-2、 都電荒川線「小台」より徒歩7分
・電話:03-3893-1695
・営業時間:15:00~25:00
・「梅の湯」のHP
・「梅の湯」のTwitter
・「梅の湯」のFacebook