■自己紹介
ආයුබෝවන් (Aayubowan: こんにちは) スリランカ出身の留学生、バーッギャ・カハタガハワッタです。私は、これまでに2回、日本への留学を経験したことがあります。1回目は2019年9月に金沢大学で環境工学の修士課程を受講するため、2回目は2023年9月に京都大学都市経営学科の博士課程に入学するためです。
私は中学生の頃から日本語を学び始め、日本に住むことは子供の頃からの夢の1つでした。そのため、今その夢を叶え、日本で学ぶことができてとても嬉しいです。ちなみに、私の趣味は旅行や様々な国の人と交流することですが、日本へ留学してからも多くの場所へ出かけ、日本の文化や美しさを深く体験してきました。
そこで今回は、今まで訪れたことのある場所の中から、私が最も魅力的に感じた場所を皆さんにご紹介したいと思います。その場所とは、京都府の北部にある「天橋立」です。京都と言えば、ほとんどの方が歴史的な建物や美しい文化遺産を思い浮かべると思いますが、実は京都府の中には日本人にもあまり知られていない景勝地や自然豊かな場所が存在します。私が思うに、この場所は都会の喧騒から逃れたい人や、多くの観光客が訪れていない場所を好む人にとって最適な休暇先だと思います。それでは早速、天橋立についてご紹介したいと思います。
■天にかかる橋「天橋立」の簡単な説明
・天橋立日本三景の一つとしても知られています
・約3.6kmの細長い砂州が南北に横切っているのが特徴です
・この砂州は、6,000本以上の松の木が生い茂っています
・天橋立は神々が天と地を結ぶ橋として日本神話にも登場します
・形が、天に架かる橋のように見えることから「天橋立」という名前がつきました(※諸説あり)
※日本三景は宮城県の「松島」、広島県の「宮島」、京都府の「天橋立」の3カ所です
※昔の地名で陸前の「松島」、安芸の「宮島」、丹後の「天橋立」という場合もあります
■天橋立のオススメスポット:成相山中腹にある公園「天橋立傘松公園」
・天橋立傘松公園は海抜130mの高台にある公園です
・天橋立傘松公園へはケーブルカーまたは、リフトで行くことができます
・天橋立傘松公園は天橋立の北側にあります
※天橋立傘松公園へ向かう方法は、ケーブルカーまたはリフトの2種類がありますが、私のおすすめはリフトです。なぜなら、リフトに乗ると風を感じながら絶景をゆったりと眺めることができるからです。特に、天橋立傘松公園から下るときは、天橋立を眺めながら降りることができるので、高い所が平気な方はぜひリフトを利用してみてください。
■天橋立傘松公園のオススメは2つ!!
天橋立傘松公園のオススメ①股のぞき台
日本で初めて天橋立を股の間から覗いた人物は、西暦809年頃に実在した女流歌人の“小野小町”だと言われています。つまり、この場所では1200年ほど前から、天橋立の壮大な景色を楽しむために、人々が自分の股の間から逆さに見える天橋立を覗いているということです。
私たちは、この不思議な風習を体験するために、傘松公園内に設置された股のぞき台に立ち、女流歌人の“小野小町”と同じように、自分たちの股の間から逆さに見える天橋立を覗きました。すると、雲が海面に映っていたことで、天橋立の形が天に勢いよく昇る龍の姿に見えました。この幻想的で縁起のいい景色を眺めることができる場所は、天橋立傘松公園内に設置された「股のぞき台」と、天橋立を南から眺められる「天橋立ビューランド」の「股のぞき台」の2カ所だけなので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。
天橋立傘松公園のオススメ②かわらけ投げ
“かわらけ”とは、日本で古くから使われている薄い土器のことです。天橋立傘松公園では、この“かわらけ”を投げて厄除けを落とす日本の古い風習を体験することができます。
【かわらけ投げの遊び方】 :かわらけ3枚セット200円
①設置された料金箱の中に200円を入れ、自分で棚から“かわらけ”を3枚取り出します
②棚から取り出した“かわらけ”に願い事をします
③展望台の横にある輪の中央を狙って薄い小皿のような“かわらけ”を投げます
【かわらけ投げをする時に注意すること】
・料金箱の中には100円玉を2枚入れてください
・1000円札は使用できません。お土産屋の中、左手にある両替機で両替してください
■天橋立傘松公園以外の楽しみ方
①天橋立を渡る(方法:徒歩・レンタルサイクル)
天橋立は国定公園に指定されている為、車で通ることはできません。しかし、徒歩またはレンタルサイクルを利用すれば美しい松並木を見ながら渡ることができます。ちなみに、天橋立の全長は約3.6kmあり、端から端まで歩くと所要時間は約50分、自転車を利用すると所要時間は約20分です。天橋立には、小さな神社や休憩所などもあるので、ゆっくり時間をかけて渡ることをおすすめします。
②観光船に乗る
天橋立周辺では観光船に乗って天橋立を眺めることもできます。この観光船は「宮津桟橋」から「天橋立桟橋(文殊側)」を経由して「一の宮桟橋(府中側)」まで運航しているので、天気の良い日はおすすめです!
③伊根の舟屋を巡る
伊根の舟屋とは、1階が舟置き場、2階が住居になっている建物で、伊根浦一帯は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。元々は舟を納めておく倉庫でしたが、現在も個人の私有地として使われています。ちなみに、周囲5kmにわたって230軒あまりの舟屋が立ち並んでいますが、舟屋に住んでいる家族は多くありません。私たちは天橋立を巡る前にこの場所を訪れましたが、何百年も前から変わらない景色を眺めることができて、とても感動しました。日本には何百年も前から変わらない風景が数多く存在しますが、この場所に残り続ける文化や伝統も一緒に体験すれば、より深く日本について学ぶことができると思いました。
※注意点:伊根の人々は何世代にもわたって受け継がれてきた伝統と知恵を守り続け、舟屋を保存および活用することで生計を立てています。住民のプライバシーを尊重するため、ルールを守って舟屋には立ち入らないようにしましょう。
■天橋立を訪れる時のオススメ:観光バスを利用する
【観光バスのスケジュール】
・AM08:00 京都駅を観光バスで出発
・AM11:00 最初の目的地、伊根の舟屋を巡る(滞在時間 40分)
・PM12:00 天橋立を巡る(滞在時間2時間)
※帰りに京都府南丹市美山町の重要伝統的建造物群保存地区「かやぶきの里」へ寄りました
天橋立は、京都市から電車で約2時間半の距離にあります。京都と天橋立はJR線で結ばれていますが、この地域の公共交通機関はあまり便利ではありません。そこで、私たちは時間とお金の両方を節約するために、京都発のバスツアーに参加し、手頃な料金で天橋立を訪れる方法を見つけました。
このツアーでは、天橋立と伊根の両方に立ち寄りますが、乗車中にガイドが各目的地について日本語、中国語、英語で役立つ情報を提供してくれるので、事前にその場所について学ぶことができます。さらに、到着後は自分のペースで各場所を自由に探索して楽しむことができます。ちなみに、ツアーの料金は約9,000円なので、自分たちで全て調べて行動するよりも、かなりお得です。(※食事代やお土産代は別です)お得に効率よく観光したい方は是非、観光バスを利用してみてください。
■まとめ
今回の記事では、天橋立を中心に伊根の舟屋などもご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?最初にも少しご紹介した通り、京都府の中には日本人にもあまり知られていない景勝地や自然豊かな場所が存在します。このような場所では、時間を気にせずゆったりと過ごすことでリフレッシュすることができるので、皆さんもぜひ訪れてみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。