オススメの場所
2024.11.18

中国出身の私が日本でオススメしたい場所:長野県 松本市 上高地

■自己紹介

 大家好!(ダージャーハオ:みなさん、こんにちは)中国大陸の東側にあり、「西遊記」に登場する孫悟空の生まれ故郷としても有名な江蘇省連雲港市からの留学生、テイショウウです!私は幼い頃から日本の文化やアニメに興味があったので、中国の大学で日本語を専攻し、在学中に日本語能力試験N1を取得しました。その後、大学卒業と同時に日本文化への理解を深めるため昨年の10月から留学生として来日したのですが、大好きなアニメ作品の聖地巡礼や、文化交流イベントに参加したりしているうちにあっという間に1年が過ぎてしまいました。(月日の経つのは本当に早いですね)来年の4月からは大学院へ通うのですが、将来は自分の経験や語学力を活かして日本で就職したいと考えています。よろしくお願いします!

■長野県松本市にある“神が降り立つ地「神降地」”を知っていますか?




 突然ですが、皆さんは長野県松本市に“神が降り立つ地「神降地」”と称される日本屈指の山岳景勝地があることをご存知でしょうか?この場所には、北アルプスの総鎮守「穂高見命(ほたかみのみこと)」が御祭神として鎮座しているのですが、神秘的で美しい手つかずの自然が多く残っているため、いつの頃からか「上高地=“神降地”」と称されるようになりました。

 私はこの場所をSNSで見つけ、あまりの美しさに惚れ込み、東京からの日帰り旅行を決行したのですが、実際に訪れてみると、想像以上に神秘的な空間が広がっていたので、一瞬でこの場所の虜になってしまいました。そこで今回は、この時の感動を思い出しながら、皆さんに上高地の魅力をご紹介したいと思います。

■上高地の簡単な説明




・1934年:上高地を含む北アルプス一帯が中部山岳国立公園に指定される
・1935年:河童橋までのバス運行が開始
・1952年:上高地が「特別名勝」及び「特別天然記念物」に指定される

・1927年:文豪 芥川龍之介が小説「河童」を発表
※小説「河童」の舞台が上高地だったことから、その名が広く知られるところとなりました。
※上高地について詳しく知りたい方はコチラをご覧ください

■上高地の魅力①幻想的な景色と疲れた心を癒す出会い




 上高地の美しい景色の中で、もっとも私の記憶に残った場所は「大正池」と「河童橋」です。なぜなら、この2つの場所には、幻想的な景色と、それを見に訪れた世界各国の方との出会いがあったからです。私が上高地へ訪れたのは昨年の秋だったのですが、朝5時半頃に大正池へ到着すると、そこには朝靄がたちのぼる幻想的な世界が広がっていました。私は、大正池の美しさに捕らわれ、池に近づいて湖面を覗き込んでみたのですが、少し雪を纏った山々と朝靄が鏡合わせのように上下逆さまの状態で湖面に映り込んでいたため、異次元の世界に吸い込まれそうな感覚になりました。

 その後、大正池から歩いて河童橋まで向かったのですが、澄んだ空気を吸いながら紅葉で艶やかな色に染まった山道を歩いているだけで、心も身体も癒されます。また、河童橋へ到着する頃になると、世界各国から訪れた観光客たちも増え始めたのですが、日本の山々ではすれ違った人同士で挨拶を交わすという習慣があるため、初めて会った人同士でも国籍や性別に関係なく「おはようございます」と挨拶を交わします。私がこの場所で体験したことはとてもシンプルなことですが、都会で生活をしていると中々体験できないことばかりだったので、私は上高地の素晴らしさを家族や友達にも体験してほしいと思いました。

■上高地の魅力②珍しい動物と出会える




 上高地には様々な種類の動物が生息しているため、山道を歩けば近距離で動物たちと出会う機会もたくさんあります。このような場所は、中国にもあるため珍しいことではないのですが、中国と上高地では大きな違いが1つあります。それは、上高地に生息している動物たちは人間に干渉しないということです。そのため、人間が動物たちに接触を試みたり、興味本位で餌付けしたりしなければ、互いに干渉せず距離感を保ちながら同じ空間で共存することができます。私は、大正池から横尾を目指して歩いている途中でニホンザルの群れと遭遇したのですが、木に登ったり、無邪気に水遊びをしたりする姿を見て、とても微笑ましい気持ちになりました。

 他にも、上高地全域はツキノワグマの生息地であるため、どの山道を歩いていてもツキノワグマが出没する可能性があります。そのため、上高地の山道を歩く時は、必ずクマの目撃情報を確認する必要があるのですが、日本人の登山客は熊の目撃情報だけではなく、持ち物に必ず「熊鈴(くますず)」と呼ばれる熊よけの鈴を身につけていました。これは、熊に人間の居場所を知らせ、遭遇を回避するための道具なのですが、互いに干渉せず共存するための道具を身につけるという考え方は面白いと思いました。ちなみに、上高地内の施設では熊鈴を忘れた方用に大きな熊鈴が用意されています。しっかり備えていれば、いざという時に役立つと思うので、皆さんも上高地へ訪れた時は熊鈴を身につけてみてください。

※上高地には、氷河期から南アルプスに生息していると言われているとても貴重な動物「雷鳥」や、カモの仲間の「マガモ」、オスのカラフルな羽の色が特徴的な鳥「オシドリ」といった珍しい鳥も生息しています。運が良ければこれらの可愛い動物にも会えるかもしれないので、山道を歩く時は周りをよく観察してみてください!

■今回のスケジュールや利用したトレッキングコース

【夜行バス】新宿駅発→上高地行き(※大正池着:AM5:30)
【トレッキングコース】
・①大正池→河童橋(約4km/約80分)
・②河童橋→徳沢(約(約6km/約 120分)
・③徳沢→横尾(約3.5km/70分)
・④横尾→上高地バスターミナル(約11km/180分)

※時間は休憩なしで歩いた場合の時間です
※今回私は、この距離を約8時間かけて歩きました

■上高地へ行く時の注意点2つ!!

①冬期閉鎖期間は山へ入らない;中部山岳国立公園上高地地域は、令和4年11月16日から令和5年4月中旬まで冬期閉鎖期間となっています。詳しくは上高地の公式webサイトをご覧ください。

・②上高地のルールやマナーを守る:上高地では美しい自然を守るためにルールやマナーがあります。このルールやマナーは国籍に関係なく、1人の人間として地球上の美しい自然を未来へ継承していくために大切なものです。上高地へ行く時は、必ず上高地公式のwebサイトに掲載されているマナーやルールを学んでから行きましょう!

上高地公式webサイト

マナーやルールのサイト

■まとめ

 今回は、上高地の魅力や注意点をまとめてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?上高地は神秘的で美しい手つかずの自然が多く残っているだけでなく、野生の動物たちと人間が互いに干渉せず、心地良い距離感を保ちながら共存できる素晴らしい空間です。この場所へ訪れれば、都会の騒がしさやストレスから解放され、心の底からリラックスすることができます。これから上高地周辺は雪に覆われ、冬季閉山シーズンに入ってしまいますが、来年の春頃には登山初心者の方でも気軽に訪れることができるようになるので、興味のある方は来年の4月頃、春の息吹を感じる上高地へ訪れてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。








テイ ショウウ

国・地域
中国
居住地
東京都
得意カテゴリ

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