簡単なプロフィール
■名前:チャン チュンシェン
■国籍:台湾(台中市)
■日本での生活:7年目
■現在:大分県宇佐市の市役所で海外との商談や翻訳の仕事を担当
■日本へ来た理由を教えて下さい
私の祖父は日本統治時代を経験しているので、我が家では「おはようございます」「おやすみなさい」「ご飯を食べましょう」といった簡単な日本語を交わすことがありました。その他、祖父が日本のことを沢山話してくれたので、物心ついた頃から「日本」に対してとても良い印象を持っていたのですが、大学で国際経営について学んでいる時に日本企業の経営に対する考え方にも非常に興味を持つようになっていたので、台湾の大学卒業と同時に日本への留学を決めました。日本の大学院卒業後は大分県宇佐市の市役所に就職し、海外との商談や、パンフレットの翻訳などを担当しています。
■日本で生活をしていて困ったことを教えてください
私が日本で生活をしていて困ったことは「車を利用した際にかかる料金」です。私は旅行が趣味なので、休みの日は自分で車を運転して旅行へ出かけることが多いのですが、日本は台湾と比べてガソリン代も、駐車場利用料金も、高速道路の利用料金も、車の保険代も大げさではなく本当に7~10倍値段が違うので、日本で運転をするようになった頃は下調べをせずに旅行をしてしまい、何度か使用料金の高さに驚いたことがあります。
■台湾と日本の「車を利用した際にかかる料金の違い」について少し詳しく教えて下さい
ガソリン代
台湾も日本と同じ石油輸入国ですが、台湾の石油元売り大手会社「台湾中油(たいわんちゅうゆう)」は国内シェア80%の国営企業です。そのため国内で見かけるガソリンスタンドは台湾中油が多く、地域関係なく台湾中油で販売されているガソリンの値段は国内一律です。しかし、日本の場合はガソリンの値段が台湾よりも高いだけではなく、利用するガソリンスタンドで料金が大きく変わったり、地域ごとで値段が大きく変わったりすることがありますよね?「ガソリン代の高さ」「ガソリン価格の変動」「利用する場所でガソリンの値段が変わる」といった体験は日本で生活をするようになって初めて体験したので、とても驚きました。ちなみに、台湾と日本のガソリン価格を比べてみると日本の方が台湾よりも1.5倍ほど高いです。(台湾の石油価格はアジアで最も安いと言われています)
高速道路の利用料金
・台湾の高速道路:50キロ平均価格→50台湾ドル(22年10月末の日本円で約228円)
・日本の高速道路:今治から大久野島約30キロ→通常料金2,830円
愛知県今治市から広島県竹原市の大久野島まで行った際、30キロで高速道路利用代が2,000円以上だと知った時は本当に驚きました。何故なら台湾では高速道路を50キロ利用しても数百円だったからです。これは後で調べてわかったことですが、日本の高速道路利用代が世界一高額になる理由は、日本が他の国と比べて山や自然災害が多い国なので、耐震性を高めるために様々な工夫がされているからだそうです。当時は下調べもせず、台湾と同じ感覚で日本の高速道路を利用したので、この体験をしてから思い付きで旅行をするのではなく、しっかり下調べをしてから行動することの重要性を学びました(笑)
■車を利用した際にかかる料金はどのように克服しましたか?
アプリを利用して、とにかく下調べをしっかりするようにしました。アプリを利用すればガソリンスタンドの料金も、高速道路の料金を事前に知ることができるし、慌てることがありません。この他にも、アプリを使えば事前に駐車場代を検索したりすることも可能なので、車を利用する方は日本のアプリを使ってみてください。
■最後に、これから日本へ来る留学生にアドバイスをお願いします
留学生とはいっても年齢は様々なので、日本ですぐに免許を取って自分で運転をはじめる学生もいると思うのですが、日本で車を利用する際、台湾出身の方は特に注意が必要です。なぜなら、台湾は世界一運転する人に優しい国だと思うからです。ガソリン代も安いし、駐車代も、高速道路の利用代も、車の保険も全て日本より安い。私のように下調べをせずに台湾で車を運転していた時と同じような感覚でいると沢山お金を払わなければならなくなるので、日本で車を運転する時は必ず調べてから利用するようにしてください。