オススメの場所
2022.08.08

台湾出身の私が日本で見つけたオススメの場所:大分県 宇佐神宮

■海外メディアも認めた!日本全国にある八幡宮の総本社、大分県宇佐市にある「宇佐神宮」へ行ってみませんか?

 こんにちは、台湾出身のチャン チュンシェンです。私は日本に来て6年目になるのですが、子供の頃から家族旅行で日本へ訪れるほど日本文化に対して興味があり、その中でも特に歴史や文化を学び感じることのできる寺社を多く巡ってきました。日本の寺社は私の生まれ育った台湾と比べて落ち着いていて神秘的な場所が多いですよね。私は自分が育った場所と違う文化を学ぶことができ、心が落ち着く日本の寺社が大好きです。そこで今回は、台湾出身の私が巡った寺社の中で最も好きな場所、大分県宇佐市にある「宇佐神宮(うさじんぐう)」の魅力や、台湾と日本の寺社に対する考え方の違いについてご紹介させていただこうと思います。※寺社/社寺(じしゃ/しゃじ)・・・お寺や神社のこと



宇佐神宮(うさじんぐう)とは
 日本全国に4万余ある八幡社の総本宮で、今から約1300年前に建てられた神宮です。境内の広さは、なんと東京ディズニーシーとほぼ同じで、以前アメリカのニュース専門放送局CNNが選ぶ「日本の最も素晴らしい場所36選」に選ばれました。

総本社(そうほんしゃ)とは
 例えば神奈川県鎌倉市にある「鶴岡八幡宮」は総本社の「神霊を分けて祀った場所」ですが、総本社は日本全国にある「●●八幡宮」または「●●八幡神社」の大元の神様を祀った場所のことです。(宇佐神宮が親、その他の八幡宮は全て子供と考えてみるとわかりやすいと思います)

八幡宮(はちまんぐう)とは
 日本で最も祀られている神様「八幡大神(はちまんおおかみ)/応神天皇(おうじんてんのう)」が、祀られている場所のことです。

「八幡大神(はちまんおおかみ)/応神天皇(おうじんてんのう)」とは
 元々は武神(戦いの神様)ですが、現代では「必勝祈願」「家内安全」「交通安全」の神様として祀られていることが多いです。

■宇佐神宮の魅力、宇佐神宮はココが凄い!



上宮へと続く整備された美しい石畳の参道

 上宮までは、宇佐神宮特有の額束がない大きな鳥居、「宇佐鳥居(うさとりい)」をくぐり、美しい石畳の参道を登っていくのですが、木漏れ日が差し込む緩やかな傾斜の少し長い参道を登り終えると、目の前に美しい朱色の上宮(本殿)が現れます。私が初めてこの場所へ訪れた時は参拝する人が少なく、木の葉が風に揺れる音を聴きながらリラックスした気持ちで登ることが出来たのですが、見上げた先に上宮が現れた瞬間、あまりの美しさに言葉を失い全身に鳥肌が立ちました。あの時に感じた感動は、何年たった今でも忘れることが出来ません。※額束(がくづか)…鳥居の真ん中に「●●神社」と名前が書いてある額に入った表札のようなもの



大分県で最も有名なパワースポットが集まっている(特にオススメはここ)

 上宮隣にある大楠の木は推定樹齢800年以上といわれ、宇佐神宮に参拝で訪れた方の願いを叶えるパワースポットとしても有名です。大楠に触れ、願い事をしながら御神木周りを1周した大分県出身の有名人やアーティストの願いが叶ったと言われているため、今もなお多くのファンが訪れています。

■私が考える台湾と日本の寺社の違い

 


建立されている場所

 日本は八百万の神(やおよろずのかみ)という考え方が軸にあり、多神教だと感じることが多いのですが、お寺や神社共に、静かな環境に建立されていますよね?それに対し、台湾も道教や仏教など、多神教ですが、「台湾」のお寺は人が多く集まる場所に建立されていることが多いです。理由は、台湾が移民社会だということと繋がるのですが、かつて様々な国に統治され、中でも福建省の統治下とされていた頃は、台湾を開拓するために大陸から多くの人が台湾へ渡ってきました。しかし、当時の技術力で台湾海峡を渡ることは非常に困難だったことと、当時流行していた風土病が重なったことで、多くの人が命を落としました。その際、心の拠り所を求めた人々が多かったので、沢山のお寺が建立されたという話があるのですが、移民社会と言われている台湾では各国の統治時代にその国の影響を受け建てられたお寺もあるため、様々な宗派や参拝方法が混在し、更にそのお寺の周りに人々が集まった影響もあって、お寺自体は絶景を見渡せる場所に建立されていたり、美しい絵や彫刻が飾ってあったりするのですが、神秘的な場所ではなく、常に賑やかな場所となってしまいました。

寺社のデザイン

 日本でも、独自の文化が残る沖縄では、台湾のように派手なデザインのお寺が多いと思うのですが、台湾のお寺は基本、装飾や色が豪華で派手なものしかないため、見ているだけで目がチカチカします。(LEDライトを使用したお寺もあります)更に、お寺を参拝する際は沢山の線香を持ち歩き、参拝後は賽銭を焚き上げる習慣があるため、お寺の中は常に訪れた大勢の参拝客と煙が充満していて落ち着いて参拝することができません。

神様への参拝よりもビジネスが盛ん

 台湾ではお寺に人が沢山集まることから周囲で商売をする人が多く、正直邪な感情を持った人が集まる場所というイメージがあります。それに対し日本ではお祭りがおこなわれた際は、屋台が出て賑やかになることはあっても寺社共に神聖な場所に対しての敬意や、伝統や文化を訪れる人全員で大切に守っている印象があります。特に、宇佐神宮や伊勢神宮といった総本社では他の寺社以上、神聖な場所に対してマナーを守っていますよね?それに、寺社で働いている方々は皆その職を尊く思い、自分の振る舞いに気をつけながら仕事をしていると思います。

■まとめ

 以前、仕事で宇佐神宮を訪れた際、宮司さんから宇佐神宮の物語や、神々の話、道教の話を親切に教えて頂ける機会があったのですが、宮司さんにとって宇佐神宮は本当に自慢の場所、大切にしている場所なのだということを深く感じ取ることができました。と同時に、他国の文化を尊重し真剣に学べば、言葉や文化が違う場所でも自分に対して真心をもって接してくれるということを宇佐神宮で学ぶことが出来ました。今回は私の大好きな場所、宇佐神宮を紹介しましたが、宇佐神宮以外の場所でも日本文化が大好きで、地元の人達に対して敬意を持って接することができる人なら、何処へ行っても心を開いて接してくれる人たちが必ずいるので、これから日本へ訪れる人達も知らない文化に対して批判や怖がるのではなく、自分から色んな場所へ飛び込んでいって、この心温まる出会いを体験してもらえたらと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました。

■宇佐神宮へのアクセス

住所:大分県宇佐市南宇佐2859
バス:「四日市方面バス」に乗車、「宇佐八幡バス停」下車
※詳しくは「宇佐神宮」のHPをご覧ください

チャン チュンシェン

国・地域
台湾
居住地
大分県
得意カテゴリ
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