オススメの場所
2022.08.18

台湾出身の私が日本で見つけたオススメの場所:鹿児島県 宮之浦岳

■国土3分の2が山地という山岳国「台湾」出身なのに、登山未経験だった私が日本で初登山にチャレンジ!世界自然遺産に登録された山「宮之浦岳(みやのうらだけ)」の魅力をご紹介!



 こんにちは!台湾一大きい空港、台湾桃園国際空港がある桃園出身のコバヤシです。突然ですが、皆さんは台湾の国土3分の2が山地だということをご存じでしょうか?もともと、台湾は四方八方を海に囲まれた日本と同じ島国なので、自然が多い国だということは想像できると思うのですが、山と高原が記載されている地図を見てみると、国の東側が全て山だということがわかります。しかも、面積は日本の約10分の1で、九州とほぼ同じ大きさにもかかわらず3,000m超えの山が日本は全国で21座なのに対し、台湾は約8倍の164座もあります。更に、日本の最高峰と言われる富士山が3,776mなのに対し、台湾の最高峰「玉山(ぎょくざん)は3,952mで、富士山の標高3,776mを超える山が台湾には玉山合わせて3座も存在するのです。台湾で生活をしていて、自然豊かな国だとは思っていましたが、正直自分自身もこの事実を知った時は驚きました。

 しかし、国土3分の2が山地の台湾で育ったとは言っても、台湾の山は主に台湾中心部に集中していることと、私が高校生の頃まで住んでいた台湾北部の桃園や、大学生活をおくった台湾南部にある高雄では生活の中で山と接する機会が全くなかったため、私は今回登山に挑戦するまで、1度も登山を経験したことがありませんでした。そんな私が何故、日本で初めて世界自然遺産に登録された山「宮之浦岳」に登ろうと思ったのか。それは、アウトドアが大好きで世界中の山に登ったことがある友人の一言がきっかけでした。

 「鹿児島で生活をしているのに、日本で初めて世界自然遺産に登録された屋久島にある宮之浦岳に登ったことがないなんて損だよ!!」この時はじめて鹿児島に世界自然遺産があることも、台湾でも人気の日本のアニメ「もののけ姫」の舞台になった屋久島が近くにあることも知ったのですが、友人が宮之浦岳の話や登山の魅力、基礎知識を丁寧に教えてくれたことで登山へ興味を持つことができ、友達と一緒に宮之浦岳へ登ることができました。そこで今回は、初めて登山をしたことで知った台湾の山と日本の山の違いについてと、実際に体験したことで気づいた登山の魅力についてご紹介したいと思います。

■ココが違う!初めて登山にチャレンジした私が気づいた台湾と日本の山の違い

 日本で森林を所有する場合、国が所有する「国有林」、自治体が所有する「公有林」、個人や会社などが所有する「私有林」に分かれていると思うのですが、台湾では原住民が山を管理していることが多く、先程紹介した国土3分の2の山地に16の部族(約55万人)が存在し、台湾の有名な山の登山口付近ではそこに住んでいる部族の人が登山に関する商売をしていることが多いため、賑やかなイメージがあります。しかし、日本の宮之浦岳付近では商売をする人や賑やかな人がいないため登山するための心の準備や神聖な場所へ入る準備を自分のペースでおこなうことができます。宮之浦岳は初めて登山で訪れた場所だったので、「自分は山頂まで諦めずに登りきることができるのだろうか」「怪我をすることなく登山を達成することができるだろうか」と不安だったのですが静かな登山口で心を落ち着かせることができたので個人的には日本の登山口のような雰囲気の方がいいなと感じました。

■世界自然遺産屋久島の真ん中にそびえ立つ山「宮之浦岳」の魅力



東洋のガラパゴス諸島と呼ばれる屋久島でしか出会えない動物や植物に出会える!

 屋久島は車で2時間あれば1周まわることができるほど小さな島ですが、この島の90%が森林に覆われていて、島全体の約21%が世界自然遺産に指定されています。そこに、標高1,800m以上の山岳が10座存在し、樹齢1000年以上とされる杉や他の場所では見ることのできない動物や植物が生息しているため、宮之浦岳を登るだけで図鑑でしか見ることができないような野生動物や植物に出会うことができます。ちなみに私が登った日もヤクシカに出会うことができました。
※宮之浦岳へ登る時の注意点:宮之浦岳に熊は生息していないそうなのですが、野生動物と遭遇する機会が多いため野生動物を見かけた際は挑発したり、近づいたりすることなく距離をとりましょう。



九州最高峰で、日本百名山にも名を連ねる名峰「宮之浦岳」山頂から見渡す絶景!!

 宮之浦岳は九州最高峰の山なので、山頂まで登れば360度真っ青な海に囲まれた屋久島全体を見下ろすことができ、天気が良ければ日本最大のロケット発射場のある種子島や、東シナ海を眺めることもできます。正直、宮之浦岳登山成功した直後は、登山開始から持ち続けていた緊張感が解けてしまい、クタクタで、絶景を楽しむ余裕なんてなかったのですが(笑)呼吸が整ったあとに見渡してみると「海と空の青、雲の白、木々の緑」だけが存在する神秘的な世界が広がっていたので、感動して動くことが出来ませんでした。きっと、もう1度この場所へ訪れて同じ景色を見たとしても、「はじめての登山」で目に焼き付いた景色は2度と見ることができない気がします。あれはまさに、初めてここへ訪れた人へのプレゼントですね。

■最後に

 今回は登山未経験者だった私が、日本で初めての登山経験をした時に感じた台湾と日本の山の違いや初登山で得た感動、初登山で得た知識を紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか?宮之浦岳へ行って登ってみたくなりましたか?私の場合は運よく登山経験が豊富な友人がいたおかげで道に迷ったり怪我したりすることなく登ることができましたが、自然界では普段私達が経験しないような出来事と遭遇することが多いと思います。自然界には自然界のルールがあるので、自分の体力を過剰評価することなく、体調管理やその国の登山マナーをしっかり学んだうえでチャレンジすれば、一生忘れることのできない素敵な思いでと出会うことができるとおもうので、是非皆さんも怖がらずに挑戦したことのない世界へ勇気を出して飛び込んでみてください。最後まで読んでくださりありがとうございました。

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