မင်္ဂလာပါ (ミンガラーバー )!!2022年に文部科学省の奨学金留学生としてミャンマーから来日した留学生のチョーイームンです。皆さん、お久しぶりです。前回は京都の永観堂について紹介しましたが、今回は富士山で正しく登山する方法について詳しくご紹介したいと思います。
■私が富士山で正しく登山する方法を紹介する理由
今回、私が富士山で正しく登山する方法を紹介する理由は、年々外国人観光客による事故や遭難者が増えているからです。富士山と言えば日本を象徴する山なので、日本へ訪れた誰もが1度は富士山に登ってみたいと思うものだと思います。しかし、なにも準備せず観光地へ行くのと同じ感覚で富士山へ登ろうとしたり、注意をされても軽装のまま富士山へ登ったりする人が多いため、今年は7月10日の山開きから24時間以内に4件の遭難事故が発生し3名の方が亡くなりました。そこで今回は、自分の経験を活かして、皆さんに富士山を登る際に必要なものや私の体験談をご紹介したいと思います。
■富士山の登山ルートは4つ!
・山梨県側:吉田ルート/富士スバルライン五合目(2,300m)
・静岡県側:須走ルート/須走口五合目(2,000m)
・静岡県側:御殿場ルート/御殿場口新五合目(1,450m)
・静岡県側:富士宮ルート/富士宮口五合目(2,400m)
※今回私は吉田ルートを利用しました
※富士山の登山シーズンは7月~9月です
※富士山の標高は3,776mです
※富士山は五合目まで車やバスで行くことが可能です
※「富士スバルライン(山梨県)」と「富士山スカイライン(静岡県)」は利用者が多いため、公共交通機関以外の自動車の乗り入れや駐車が規制されています。詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
■私が登山した日のschedule
【1日目】
06:00 神戸三宮発のバスで移動
12:00 NEOPASA駿河湾沼津(高速道路の休憩施設)で食事
14:30 富士山5合目に到着
15:30 富士山5合目から登山開始
18:45 富士山8合目の山小屋 「白雲荘」に到着
19:00 白雲荘で夕食を食べる
21:00 就寝
※山では水がとても貴重なため、山小屋ではお風呂に入ることができません
【2日目】
01:00 富士山8合目の山小屋 「白雲荘」を出発(登山開始)
04:00 富士山山頂に到着
05:30 下山開始
09:00 富士山5合目に到着
10:30 富士山5合目からバスで移動
18:00 神戸三宮到着(解散)
■登山する時に絶対必要なもの
・山頂まで登りきる体力
・登山専用の服や靴
・現金(※とくにトイレを利用する時に必要な100円玉)
・水と高カロリーな食べ物(例:チョコレートやナッツ)
・ゴミ袋(※自分のゴミは必ず自分で持ち帰りましょう)
※詳しい情報を知りたい方はコチラをご覧ください
■富士登山の注意点
※備える:富士山は「活火山」です。ある日突然、噴火する可能性があります。もし、登山中に噴火した場合は動画撮影や写真撮影をしたりせず、すぐに下山しましょう。また、富士山へ登る時はヘルメットやゴーグル、マスクを準備して登ることを推奨します。
※軽装での登山は避ける:近年は注意を無視して半袖、半ズボン、サンダルといった軽装で登って遭難し、命を落とす外国人観光客の事例が多く報告されています。富士山は簡単に登れる山ではないことを理解してください。1週間前から体調を万全に保ち、登山専用の服装を準備して登るようにしましょう。
※天気予報は細かく確認する:標高の高い富士山では気流が安定せず気象条件が激しく変化します。とくに、富士山山頂は風が強いため、夏でも防寒着が必要です。コンパクトに収納できるダウンジャケット、レインコート、帽子、手袋は必ず持参しましょう。そして、富士山へ登る際は、こまめに天気予報を確認してください。
オススメのwebサイト「Fuji-san Weather Forecast」
※富士登山は最低1泊2日:富士山を登る際は必ず山小屋を予約して1泊2日のスケジュールで登りましょう。もし、山小屋を予約せず野宿して過ごした場合、低体温症や高山病になって命を落とす危険性が高まるとされています。また、登山経験があるからと弾丸で富士登山に挑戦する人もいますが、山で遭難し救助を要請した場合、その費用は遭難者本人またはその家族が負担しなければなりません。しっかり準備をしていても、自然はいつ急変するかわからないので、登山前に山小屋の予約や体調管理を徹底しましょう。(※山小屋の予約は6月初旬までに終わらせましょう)
※ゴミは持ち帰る:山へ登る時にでたゴミは、必ず自分で持ちかえりましょう。(ゴミ箱はありません)ちなみに、登山中にトイレを利用した場合も同じです。また、登山中に設置されているトイレには、トイレットペーパーが準備されていない場合が多いです。そのため、富士山へ登る時は自分でトイレットペーパーを準備しましょう。(※ちなみに、富士山でトイレを利用した場合は1回200円です。また、現金しか使えないので必ず小銭を持って登りましょう)
※充電器は必須:山小屋内に充電できる場所はありません。充電が必要な場合は持参しましょう。
今回ご紹介した注意点は、必ず守るようにしてください。もし、1人の観光客がマナーを守らなかった場合、他の観光客まで「マナーが守れない人」だと思われてしまいます。自分の命を守るためにも、しっかり理解し準備してから登山を楽しんでください。
※詳しくはコチラをご覧ください
■実際に富士山へ登って感じたこと(まとめ)
日本へ留学して以来、私は富士山に登って初日の出を見ることが夢でした。そのため、最低1ヶ月に1度は定期的にハイキングをし、富士山に登るためのルールを学び、上級者レベルの登山経験を身につけてから富士登山へ挑戦しました。結果、最初から最後まで楽しく富士山を登ることができたのですが、やはり周りをみわたしてみると、軽装で登ろうとする人や安易な気持ちで計画せずに登山しようとする人を何度も見かけました。一方、ちゃんと計画を立てて登ることで小さな子供からお年寄りまで楽しく登っている人も大勢見かけました。富士山の登山道は綺麗に整備されているので初心者でも歩きやすく感じると思うのですが、1つ1つ丁寧に学び「山へ登らせてもらう」という気持ちで登ることが、自分の命を守ることに繋がるのだと思います。皆さんも、富士登山へ挑戦する時は、しっかり計画をたてて登るようにしてくださいね。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。