皆さん、こんにちは!台湾出身のフゥアン・ヤーウェイです!私は以前、日本を代表する純文学作家の芥川龍之介や川端康成の作品に惚れ込み、彼らの作品に登場した京都へ留学をしたことがあるのですが、その時はコロナ感染症拡大のため、泣く泣く帰国しました。その後、台湾にあるファッションデザイン専門の大学を卒業し、台湾の繊維業界へ就職したのですが、仕事で使用する日本語力の向上や、日本文化をもっと学びたい思い、今年(2023年)の4月に日本へ留学しました。現在は半年間の日本学校生活を終え、近々日本のアパレル貿易会社へ正社員として就職することが決定しています。よろしくお願いします!
■天狗伝説の残る鞍馬山で開催される大きな祭「鞍馬の火祭」を知っていますか?
皆さんは京都市左京区鞍馬本町にある由岐神社の例祭として毎年10月22日に行われる京都三大奇祭のひとつ「鞍馬の火祭」を知っていますか?または参加したことがありますか?私は台湾から遊びに来た友達と一緒に参加したのですが、日本で初めて参加したお祭りが「鞍馬の火祭」だったので、スケールの大きさに感動し今でも強く記憶に残っています。そこで今回は日本文化に興味を持っている皆さんに京都で1000年以上続く特別なお祭り、「鞍馬の火祭」の魅力や参加する時の注意点などを紹介したいと思います。
■京都三大奇祭
①鞍馬の火祭(くらまのひまつり)…毎年10月22日
②今宮やすらい祭(いまみややすらいまつり)…毎年4月第2日曜日
③太秦の牛祭(うずまさのうしまつり…10月
※三大奇祭の“奇祭(きさい)”とは、他の祭と比べて“変な祭り”または、この場所ならではの祭り、ココでしか体験できない変わった祭という意味です
※無形文化遺産とは、長い歴史の中で伝えられた価値のある伝統芸能や伝統文化といった“形のないもの”を未来に残すために定められたもののことです
■「鞍馬の火祭」の魅力①迫力満点の掛け声とともに幻想的な体験ができる
祭り当日は大小500~600本以上の松明に火を灯すのですが、暗闇の中に浮かび上がる松明の炎はとても幻想的で、まるで炎が私たち観光客を由岐神社の元へ導いているような雰囲気を味わうことができます。さらに、地元の人たちは日本のお祭りで着用する“はっぴ”や日本の伝統的な下着“ふんどし”を身につけ、炎のついた松明を担ぎながら「サイレヤ、サイリョウ」と大きな声で叫ぶのですが、日本の純文学やアニメの中でしか見たことのなかった伝統的な日本のお祭りを近くで見ることができたのでとても興奮しました。
ちなみに後で調べてわかったことですが、地元の人たちが叫んでいる「サイレヤ、サイリョウ」とは、「祭礼だ!祭礼!(祭の儀式だ!)」という意味だそうです。
■「鞍馬の火祭」の魅力②地元の人達と積極的にコミュニケーションをとることができる
日本のお祭りに参加しても、ただ見ているだけで、地元の人たちとコミュニケーションを取ることは難しいと思います。しかし、今回お祭りで出会った地元の人たちは積極的に話しかけて下さり、「鞍馬の火祭」のために故郷へ帰ってきたことや、地元に対する誇り、「鞍馬の火祭」を開催する理由などを詳しく教えてくれました。さらに、お茶やお寿司までご馳走してくださり、本当に温かく私たちを受け入れてくださったので、私ははじめて日本人と心と心でコミュニケーションを取ることができたと実感することができました。私はきっとこの日に体験したことを一生忘れることはありません。このような特別な体験ができる場所は世界中探してもなかなか見つからないと思うので、少しでも「鞍馬の火祭」に対して興味を持った方はぜひ、来年参加してみてください。
■鞍馬の火祭に参加する時の注意点
・防寒対策は必須
・時間に余裕を持って行動する
・体力のない子供やお年寄りの参加は要注意
「鞍馬の火祭」が開催される場所は山の中なので、夜になると気温がグッと下がります。防寒対策をしっかりしましょう。また、会場となる由岐神社へのアクセスは叡山電鉄しかないため、当日は多くの人で混雑します。時間に余裕を持って行動しましょう。その他、会場周辺は道幅が狭いため立ち止まることが禁止されます。小さな子供や体力に自信がない方は事前に参加できるか自分でしっかり調べましょう。
■まとめ
日本には数百年以上の歴史を誇る伝統的なお祭りが数多く存在します。しかし、先程も「鞍馬の火祭」の魅力で紹介したとおり、幻想的な体験や一生忘れられない体験ができる祭は「鞍馬の火祭」が1番だと思います。私は来年の「鞍馬の火祭」に参加すると決めているので、私の記事を読んで「鞍馬の火祭」に興味を持った方も是非一緒に参加しましょう!最後まで読んでくださりありがとうございました。