Halo! (ハロー:こんにちは) 現在、日本で交換留学プログラムに参加しているインドネシア出身のJaabir(ジャビル)です。前回は沖縄県那覇市 壺屋地区をご紹介しましたが、今回は沖縄県 島尻郡 南風原町にある南風原町立南風原文化センターをご紹介したいと思います。この場所では、今から78年前に沖縄で起きた戦争について学ぶことができるのですが、当時の様子がリアルに再現されているだけではなく、実際に使われていたものがそのまま展示されていたりするので、沖縄の歴史や戦争について全く知らない人でも、当時の様子を肉眼で見ているような気持ちになることができます。この場所で得る感覚は簡単な日本語では伝えられないものが多いのですが、私の記事を読んだ人が1人でもこの場所について学んでみたいと思ってもらえたら嬉しいです。それでは早速、南風原町文化センターの見所からご紹介したいと思います。
※沖縄県 島尻郡 南風原町(おきなわけん しまじりぐん はえばるちょう)
※南風原町は沖縄本島の南部に位置する町
※沖縄戦・・・1945年3月26日から1945年9月7日
■南風原町文化センターの見所
・当時使われていた物や砲撃により破損した壁
・M4中戦車(シャーマン)の砲台部分
・沖縄陸軍壕病院に関するDVD
・黄金森(くがにむい)の沖縄陸軍病院の再現展示
皆さんは、世界で最も戦争に関する平和記念資料館が多い国は日本だということを知っていますか?さらに、その場所で展示してあるものは当時実際に使用していた物が多く、保存状態も良いため、戦争を知らない世代が見ても当時の状況を肌で感じることが出来ます。
私は生まれてから22年しかたっていないため、戦争を知りません。さらに、私はこの場所へ訪れるまで、日本国内で最も激しい地上戦が行われた場所が沖縄県だったということや、その戦争で亡くなった方の大半が武力を持たない一般県民だったということも知りませんでした。しかし、南風原町文化センターに到着した瞬間、その場所に漂う何とも言えない空気感に圧倒され、一瞬足が竦みました。
あの時に感じた感覚の理由、それは南風原町文化センターの中に展示されていたものから感じ取ったものだと思います。文化センターの中では戦時中に使用されていた服や靴、お皿、医薬品などが無造作に展示されているだけではなく、砲撃により破損した壁、M4中戦車(シャーマン)の砲台部分まで近くで実際に見ることができます。その他、南風原陸軍病院壕へ行く前に沖縄陸軍壕病院に関するDVDを見て学ぶこともできるため、沖縄陸軍壕病院に関するDVDを見た後に寝転がる事ができる傷病兵の寝台や人形を使って当時の様子を再現した医療現場などを見ると、襲撃された時の感じや避難していた人々を取り巻く恐怖なども想像することができます。
■南風原町文化センター内の様子
■この場所へ訪れた人に必ず見てほしい場所:沖縄陸軍病院南風原壕群20号
※沖縄陸軍病院南風原壕群20号を見学したい場合は事前予約が必要ですここは黄金森に残された陸軍病院壕の中でも最も保存状態が良かったものを一般公開した場所です。近くの慰霊碑に黙祷をした後、当時の陸軍病院壕の状況について、ガイドの方の話を聞きながら見学するのですが、実際に使用されていた砲弾の破片に触れ、今でも残る手榴弾のあとや、当時の薬品類を見ると、戦争を体験したことのない私達でも、タイムスリップしたような感覚になり、「戦争」というものが引き起こす悲惨な出来事を肌で感じることができました。暗くて狭い空間の壁から伝わってくる感情、避難していた人々を襲う恐怖、本当に残酷な話が多いので目を背けてしまいそうになるのですが、二度と同じ過ちを犯さないためにも、この場所へ訪れて学ぶことはとても大切だと強く実感しました。
■まとめ
今回は沖縄県南風原町にある南風原町立文化センターについて紹介しましたが、いかがだったでしょうか?今の沖縄は自然豊かで美しい海や、魅力的な伝統文化ばかりが注目されているとおもうのですが、その全てが美しい状態で保たれている理由は、残酷な出来事から長い年月をかけて沖縄県の人達が必死に平和な世の中を守ってきたからだと思います。私にとって、南風原町文化センターを訪問して体験しながら学んだことは全て自分の財産になりました。同じようなことを繰り返さないためにも、過去にどのようなことがあったのか知ることはとても大切なことだと思うので、皆さんも沖縄へ遊びに来た時は、ぜひ南風原町文化センターへ行ってみてください。そして、南風原町に関する戦争の歴史について理解を深めていただければ幸いです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
■南風原町のホームページはコチラをご覧ください。