السلام علیکم(アッサラームアレイクム:こんにちは)!パキスタン北部にあるミアンワリという街出身のカン サナ ウラです。私のことは「カーン」と呼んでください。私は2022年の10月に留学生として来日しました。現在は東京都都立大学で研究生として、都市計画についての研究をしています。私はこれまで、インタビューを受けたことはあるのですが、自分で記事を書いたことがなかったので、今回は覚えた日本語を使って私が1番皆さんにオススメしたい日本の食べ物、山梨県の郷土料理“ほうとう”についてご紹介したいと思います。ちなみに読者の皆さんは山梨県の郷土料理“ほうとう”を食べたことはありますか?私の予想だと、ほとんどの方は“ほうとう”を見たことも食べたこともないのではないでしょうか?そこで、“ほうとう”の魅力を紹介する前に、まずは“ほうとう”がどんな食べ物なのか紹介したいと思います。
■山梨県の郷土料理“ほうとう”って何?
“ほうとう”とは、小麦粉と水だけで平たく練った麺を、かぼちゃ、にんじん、きのこ、芋類、大根などの野菜と一緒に“甲州味噌”で煮込んだ山梨県の伝統的な郷土料理です。“ほうとう”を知らない人からすると、ほうとうに入っている麺は“うどん”に見えると思うのですが、うどんの麺とは作り方が違うので食感も、口に入れた時の風味も違います。ほうとうの麺はお団子を平らにして伸ばしたようなモチモチっとした食感です。
私は、山梨県にある山梨学院大学で英語を教えた時に、学生の家にホームステイをして、はじめて山梨県の郷土料理“ほうとう”を食べたのですが、口いっぱいに広がる甲州味噌の優しい甘さと、麺のモチモチ感、季節の野菜たっぷりの伝統的な料理に一瞬で心を奪われました。
※甲州味噌(こうしゅうみそ):米と大麦のこうじを合わせて発酵させた山梨県で昔から食べられている味噌
※ほうとうの詳しい情報を知りたい方は、農林水産省のホームページをご覧ください
■ほうとうに入っている麺と他の麺の違い
ほうとうの麺
・小麦粉と水だけで作る
・食感はモチモチしている(お団子みたい)
うどんの麺
・小麦粉と水+塩を混ぜて作る
・食感はコシがあって弾力がある
そばの麺
・そば粉と水だけで作る
・食感はコシがあって麺類の中で1番ナッツのような香ばしい風味を感じる
ラーメンの麺
・小麦粉と「かん水(アルカリ塩水溶液)を混ぜて作る
・かん水を使うことで、ちぢれ麵になる
■ほうとうの魅力①:甲州味噌との相性
日本料理では米、豆、麦、と塩や麹を加えて発酵させた「味噌」という調味料を多く使用します。しかし、地域によって使用されている味噌の味が違うため、たとえば味噌を使った代表的な料理「味噌汁」は各都道府県で一般的に食べられている味噌の味が異なります。
山梨県の場合、米と大麦の麹を合わせて発酵させた「甲州味噌」を使用しているのですが、この少し甘みを感じる甲州味噌と“ほうとう”の相性が抜群で、モチモチっとした麺や野菜の旨味を甲州味噌の甘みが引き立ててくれます。
■ほうとうの魅力②:1年中味わえる絶品郷土料理
ほうとうの素晴らしい特徴の1つは、季節関係なく味わえることです。寒い季節になると、かぼちゃや根菜、夏になるとキャベツ、茄子、にんじんなど、山梨で取れた栄養満点の旬な野菜をたっぷり入れて食べることができます。山梨県という土地は自然に恵まれていて、美味しい野菜が沢山とれるだけではなく、綺麗な水も豊富に流れている場所なので、ほうとう以外の料理も全て絶品ですが、世界一美味しい本物のほうとうを食べられるのは山梨県だけなので、山梨へ訪れた人には必ず“ほうとう”を食べてほしいです。
■まとめ
山梨県で3日間ホームステイをしている間、私はたこ焼きを作ったり、花火をしたりして過ごしたのですが、山梨県民の友達から“ほうとう”の魅力を教えてもらい、一口味わった瞬間から私の日本料理に対する深い愛が芽生え、様々な国の友達に“ほうとう”の魅力を紹介する新しい旅の始まりになりました。海外から日本へ訪れた人で日本の食文化に少しでも興味を持っているのなら、是非!山梨県で郷土料理の“ほうとう”を味わってほしい!私は、最初にほうとうの魅力を熱く語ってくれた友達にかわって、世界中の人達に山梨県の郷土料理“ほうとう”の革命的な魅力を伝えたいです。これから寒い冬に突入しますね。ほうとうの美味しさが引き立つ冬ですよ!何度も言いますが、ほうとうは絶品料理なので、ぜひ山梨県へ訪れて食べてみてください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。