エンタメ
2022.08.25

フィリピン出身の私がオススメする日本のエンタメ:アイドル(ジャニーズ)

■「サブスクリプション」という聞き方が急成長する中で唯一「CD」が生き残れている国、日本

 こんにちは。フィリピン出身のデュランカトリーナです。私が日本の音楽を好きになったのは、幼い頃に兄と一緒に見ていたアニメ「鋼の錬金術師」のエンディング曲、SCANDALの「瞬間センチメンタル」を聴いたのがきっかけです。当時フィリピンではアニメの主題歌でしか日本の音楽に触れることができなかったのですが、フィリピンにはない音楽の多様性を感じることのできる日本の音楽に夢中になり、そこからアニメ主題歌以外の邦楽もジャンル問わず聞くようになりました。あれから十数年、現在私は日本で留学生として暮らしているのですが、日本で生活をするようになって改めてフィリピンと日本の音楽に対する考え方や楽しみ方はこんなに違うのだと気付かされたことがありました。そこで、今回は日本で生活をしていて気づいたフィリピンと日本の音楽に対する考え方の違いや、私がオススメしたい日本のアーティストについてお話したいと思います。



 まずこの話をする前に、「サブスクリプション」という言葉を聞いたことがありますか?簡単に説明すると定額料金を払えば一定期間利用することができるビジネスモデルのことなのですが、現在、世界中のアーティストがこのサブスクリプションを使いブラウザや専用アプリケーションを通して音楽を配信しています。ちなみに私が住んでいたフィリピンでも5年程前からCDを購入する人やCDを販売するお店が一気に減り、現在は全てストリーミング配信だけになってしまいました。しかし、日本ではストリーミング配信するアーティストは増えたもののCD文化はなくなる気配がありません。それどころか、世界中で「CDなんて、絶対売れない!」と言われている時代にCD販売でミリオンを達成するアーティストが存在するのですから驚きです。

■フィリピンと日本の音楽文化の違い:他国を真似ないアイドル文化



 私はジャニーズグループHey!Say JUMPの大ファンなのですが、日本のアイドルは(特にジャニーズ)歌って踊る以外にアクロバットをしたり、バラエティー番組に出演して様々な事に挑戦したり、俳優業もこなしたり、オールマイティな人が多いですよね。さらに、ジャニーズの凄い所は流行りのサブスクリプションを利用したり、KPOPを真似たりするのではなく、「ジャニーズ」というブランドを一切崩さないところです。(これはジャニーズ以外の日本アーティストにも共通することです)そのほか、ファンとアイドルとの距離を綺麗に保ちながら、ファンはアイドルに対して敬意を持って接する人が多く、アイドルは自分達を安売りすることなく常に日本のトップに君臨しています。しかし、フィリピンでは2018年頃にAKB48の姉妹グループである「MNL48」やKPOPを真似てつくられた「SB19(エスビーナインティーン)」というボーイズグループがデビューしましたが、どちらも日本や韓国の人気グループを真似て作ったため「フィリピン」のアイドルでありながら「フィリピン」らしさはどこにもありませんでした。とくに、「MNL48」の場合はフィリピンの人がJPOPを知らなかったり、「アイドル」という文化すら根付いていなかったりしたことで一瞬人々の関心を集めましたが人気が持続することはありませんでした。このことからもみてわかるように、オールマイティでありながら他国の好みや流行に合わせて音楽を届けるのではなく自分達のブランドを一切崩さず、ファンもアーティストに対して敬意ある態度で接する文化が根付いている日本でCDが売れるのは必然だと思いませんか?どちらが上、どちらが下というような接し方をしたり、流行りにのったりしない。日本のアーティストに対するファンの愛情や接し方を見ていると、いつか私達フィリピン人も同じようにアーティストに対して接し愛してくれるファンが増えればいいなと思います。

■日本でオススメする音楽と触れられる場所:大型CDショップ



 日本の大型CDショップでは階ごとに細かくジャンル分けがされていて自分が探している作品を簡単に見つけることができます。その他、CDが販売された週は各店舗でイベントが開催されたり、パネル展示とグッズ販売を行うポップアップショップが開催されたりするため、用意された推しのアーティストパネルを撮影したり、プロモーションビデオに登場した衣装が展示されていれば近くで見ることができます。そのため、CDをただ購入するだけのために行くのではなく、可愛くデコレーションされたポップアップパネルを撮影したり、隣接しているカフェで撮影会をしたり、同じアーティストのファン同士で触れ合ったり、ファンが1日中楽しめるようになっているため、「発売初日にインターネットではなくCDショップで購入すること自体が特別なイベントになっているのです。サブスクリプションを利用して手軽に音楽を聴けることも素晴らしい環境だと思うのですが、日本の大型CDショップの地道な努力と、この空間を大切にしているファンによって日本の音楽業界は常に生き生きしているのだということを実感すると本当にこの関係性がうらやましく感じます。

■最後に



 今回は日本で生活をしていて気づいたフィリピンと日本の音楽に対する考え方の違いや、私がオススメしたい日本のアーティストについてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?フィリピンや日本だけに限らず世界各国「音楽」に対して様々な接し方や考え方があるので、何処の国がいい、何処の国が悪い、サブスクリプションはダメだ、CDをお店で購入することは古いなんてことが伝えたかったのではなく、大好きな音楽と向き合って自分だけの「1曲」、「1枚」を大切にしながら音楽を楽しむってことが大切ですよね。と共感していただけたらと思います。それでは、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

デュラン カトリーナ

国・地域
フィリピン
居住地
東京都
得意カテゴリ

会員登録すると
アルバイトに応募したり、おすすめ情報をメールで受け取ることができます。

You can apply and get some recommended newsletter if you register.

Free!
会員登録(Register)