■自己紹介
Xin chào!(シン チャオ:ベトナム語で「こんにちは」)
ベトナムからの留学生、グエン・ホアン・フイです。私はこれまで、ホーチミン市外語情報技術大学で日本学科を専攻し、文化、言語、歴史など、日本に関する様々なことを学んできました。なぜなら、将来的には培った知識をもとに、ベトナムで日本学専門の講師として活躍したいと考えているからです。しかし、日本について学んでいくうちに、書物だけではなく実際に日本で生活しながら経験することが私の将来にとって必要不可欠だと思い、2021年に東京の大学へ編入することにしました。現在は経済学の修士課程2年生ですが、卒業後は一度、日本企業や教育関連の分野で働いて経験を積みたいと考えています。そして、将来は日本語や日本の企業経済に関する深い理解を持ち、母国に帰って両国の未来に貢献できる人材となることを目指します。
■東京にありながら緑豊かな街、癒しのあきる野市を知っていますか?
突然ですが、“東京の街”と聞くと、あなたはどんな街を思い浮かべますか?高層ビルが立ち並ぶ街並みですか?それとも、多くの人で賑わう渋谷スクランブル交差点や東京駅の様子ですか?私の予想では、“東京の街”と聞くと、手つかずの自然や穏やかな時間が流れている街を思い浮かべる人は少ないと思います。何故なら、都心は高層ビルが立ち並び、建物も密集している場所が多いからです。また、東京で暮らしていると時間に追われることが多く、周囲の景観に目を向ける余裕がありません。
しかし、今回ご紹介するあきる野市は、東京にありながら緑豊かで穏やかな時間が流れているため、この場所に訪れるだけで、都会の騒音やストレスから解放されます。実際、私はこの場所を訪れたことで絡まっていた思考が整理され、心も体もリラックスすることができました。そこで今回は、東京にありながら緑豊かな街「あきる野市」のオススメスポットをご紹介したいと思います。
■今回の旅の効率的な移動手段

①電車:東京駅(中央線)→拝島駅(五日市線)→武蔵五日市駅 ※電車の乗り換え1回
②徒歩:武蔵五日市駅→秋川橋河川公園へお散歩 ※徒歩5分
③徒歩:武蔵五日市駅→日本料理と五日市ほうとう割烹「佐五兵衛」 ※徒歩25分
④徒歩:日本料理と五日市ほうとう割烹「佐五兵衛」→黒茶屋 ※徒歩5分
⑤電車:武蔵五日市駅(五日市線)→拝島駅(中央線)→東京駅 ※電車の乗り換え1回
■自然豊かなあきる野市のオススメスポット
①森林浴に最適な「秋川橋河川公園」

皆さんは、「森林浴(Shinrin-yoku)」という言葉を聞いたことがありますか?森林浴とは日本発祥の自然を活用した運動療法のことで、自然に囲まれた場所の中で空気を吸ったり、木々の隙間から射す光を浴びたりするとストレスの軽減やリラックス効果が得られると言われています。
今回ご紹介する秋川橋河川公園は武蔵五日市駅から徒歩5分のところにあるのですが、周辺に様々なハイキングコースがあるため、自分のレベルに合わせたハイキングを楽しみながら森林浴も行うことができます。さらに、秋川渓谷の河川敷ではバーベキューを楽しめる場所もあるため、河川敷で水遊びをしたり、仲間と山々を眺めながらバーベキューをしたりすることもできます。
※注意点:秋川橋河川公園バーベキューランドでは、コンロの持ち込みは禁止されています。必ず現地でレンタルしたものを使用してください。その他、詳しく知りたい方は「秋川橋河川公園バーベキューランド」の公式サイトをご覧ください。
②地元の郷土料理を味わえる店、日本料理と五日市ほうとう割烹「佐五兵衛」

次にご紹介する場所は、武蔵五日市駅から徒歩25分のところにある日本料理と五日市ほうとう割烹「佐五兵衛」です。私は、その土地の郷土料理を食べることで地域の特性や文化を深く知ることができると確信しています。そこで今回も、連日行列ができる人気店を調べ、割烹「佐五兵衛」を訪れたのですが、この店を選んで大正解でした。なぜなら、窓際の席で真っ赤に染まったモミジの葉を眺めながら、店主オススメの絶品「猪豚入り五日市ほうとう」を食べることができたからです。店主の話によると、猪豚はあきる野市の特産品だということがわかったのですが、猪豚を使った郷土料理ほうとうは、このお店でしか味わえない逸品とのことです。猪豚の肉は柔らかいのに弾力があり、噛めば噛むほど旨味が口の中いっぱいに広がります。皆さんもぜひ、食べに来てみてください。きっと、一口食べた瞬間に思わず「うまい!」と声が漏れてしまうことでしょう!
※注意点:佐五兵衛は毎週月曜日が定休日です。しかし、定休日が変更になる可能性もあるので、訪れる前に必ずお店のウェブサイトで営業日を確認してください。
③自然に囲まれた癒しのカフェ「野外テラス 水の音」

最後にご紹介するのは、割烹「佐五兵衛」から徒歩5分のところにあるカフェ「野外テラス 水の音」です。このカフェは300年の歴史を誇る老舗の料理屋「黒茶屋」の敷地内にあり、美しい秋川渓谷を望みながらコーヒーやデザートを堪能することができます。私は東京の郊外にこんな素敵な場所があるなんて想像していなかったので、一瞬でカフェの虜になってしまいました。澄んだ空気の中で、ゆっくりとコーヒーを味わいながら川のせせらぎを聞く。これ以上の贅沢なひと時はないと思います。自分へのご褒美として訪れてもよし、友達や家族と訪れてもよし、皆さんの大切なひと時にこの店を選んでみてはいかがでしょうか?
※注意点:黒茶屋は、伝統的な懐石料理を味わえるお店です。そのため、ランチを楽しみたい場合は予約が必要ですが、カフェのみの利用なら予約不要で気軽に立ち寄ることができます。余談ですが、毎年4月の初め には、黒茶屋敷地内のお土産処「楽庵」で、竹筒に入った特製かき氷が販売されるそうです。環境にも優しいこの特別なデザートは、見た目も可愛らしかったので、次はこのデザートを食べに訪れたいと思いました。
■その他の注意点

①交通機関の時刻表を必ず確認する:あきる野市へ向かう電車やバスの本数が少ないため、事前に時刻表を確認してから行動するようにしましょう。
②脱ぎ着しやすい服装、または動きやすい服装で行く:あきる野市には山が多く、気温の変化が起こりやすいので、脱ぎ着しやすく動きやすい服装を心がけてください。とくに、ハイキングに挑戦したい方は、靴や持ち物にも気を付けましょう。
③環境保護への意識を持って行動する:あきる野市内ではゴミ箱が少ないため、自分で持ち込んだゴミはその場に捨てず、必ず持ち帰るようにしましょう。
※その他、あきる野市内でキャンプやバーベキューを予定している方は、事前に予約状況を確認しましょう。
■まとめ

今回は、東京にありながら緑豊かな街「あきる野市」のオススメスポットをご紹介しましたが、いかがでしょうか?あきる野市は、東京からわずか1時間半でアクセスできる自然豊かな癒しのスポットです。さらに、清流秋川のせせらぎや四季折々の美しい風景を楽しみながら、心身ともにリフレッシュできる場所として魅力にあふれています。ハイキングを楽しんだ後に、割烹「佐五兵衛」で名物の猪豚入り五日市ほうとうを味わい、カフェ「野外テラス 水の音」ではコーヒーを飲みながら川のせせらぎを楽しめば、きっと都会では味わえない贅沢なひとときを過ごすことができますよ。都会の喧騒を離れ、ゆっくりとした時間を過ごしたいなら、ぜひ訪れてみてくださいね!最後までお読みいただき、ありがとうございました。