皆さん、お久しぶりです!改めて自己紹介をさせていただきます。2022年9月末に留学生として来日した中国出身のカクシュンシンです。(このサイトには2つの記事を掲載したことがあります!)月日のたつのは早いもので、私が日本へ留学してから丸2年が過ぎました。この間、私は日本語学校を卒業し、今年の春から都内の大学へ通っています。私は、日本の女性アイドルを通して日本に興味を持ち、高校卒業と同時に日本への留学を決めました。そのため、留学当初は推しのアイドルを嫌いになった場合、日本で生活することも嫌になってしまうのではないかと考えていたのですが、実際は日本で新たな趣味を見つけ、お笑いを見に行ったり、プロ野球を観戦しに行ったり、毎日充実した日々を送っています。ちなみに、最近では古典芸能にも興味を持ち始めました。新しいことに挑戦する場合、最初は誰でも躊躇してしまうものですが、一歩踏み出した後に訪れる興奮や満足感を知った私は、この先、どんな出会いが待っているのだろうと毎日ワクワクしながら過ごしています。それでは、私の自己紹介はここまでにして、早速今回の本題に入りましょう。
■「初詣」の帰りにうなぎを食べたことはありますか?
今回、私が皆さんにご紹介するオススメグルメは、成田山新勝寺で初詣の後に食べる“うなぎ”です。うなぎと言えば、日本では夏になると食べる習慣がありますが、この習慣の歴史は古く、日本最古の歌集「万葉集」にも夏バテにはうなぎといった内容の句が載っています。ちなみに、日本で夏になるとうなぎを食べる理由は、昔から栄養価の高い食材だと知られていたからと言われていますが、皆さんは日本でうなぎを食べたことがありますか?
私は、日本へ旅行で訪れた時に見た「土用丑の日」「夏バテにはうなぎ」と書かれた看板が気になり食べて以来、体が疲れて動けなくなった時や、病院の帰り道、嬉しいことがあった時など何度もうなぎを食べてきたため、うなぎを食べる文化に対して熟知していると思っていました。しかし、日本の伝統文化「初詣」を初めて体験した帰りに、成田山新勝寺付近では早朝からうなぎを食べる文化があることを知り、驚きました。さらに、この時食べたうなぎは今まで食べてきたうなぎよりも美味しく、感動的な味だったので、今回は成田山新勝寺で初詣の後に食べたうなぎについてご紹介したいと思います。
■成田山新勝寺で初詣の後に“うなぎ”を食べるなら「鰻福亭(まんぷくてい)」
成田山新勝寺へ続く参道には、何十年も続く老舗のうなぎ屋が連続して軒を連ねているのですが、その中でも特に人気の老舗といえば、新勝寺総門脇にある「駿河屋」です。ここは、厳選した良質なうなぎを店先で捌いて秘伝のたれで香ばしく焼いているため、参拝客の五感を強く刺激します。そのため、多くの人で混雑する初詣の時期は時間に余裕をもって訪れなければなりません。今回、私は睡眠不足で参拝後少し疲れていたため断念しましたが、胃を刺激する香りと極寒の中でも並ぶ人の多さを見れば、食べていなくても美味しいうなぎが食べられるお店だということがわかります。
次にご紹介するのは、今から100年以上前に創業した成田市の元祖・うなぎ専門店「川豊本店」です。ここは、建物が国登録有形文化財にも登録されていて、かつて成田山新勝寺へ訪れる旅人たちの「旅籠屋(はたごや):今でいう旅館」として使われていました。現在は、当時2階までだった建物を増築し、うなぎ好きなら知らぬ人はいない老舗中の老舗、成田でうなぎといえば「川豊本店」と言われるようになりました。本来であれば新年一発目のうなぎは「川豊本店」と言いたいところですが、こちらも気が遠くなるくらい人が並んでいたので断念しました。次訪れる時は予定をしっかり立て、計画的に訪れたいと思います。
最後にご紹介するのは、今回私がお世話になった「鰻福亭」です。ここは、“うまい・早い・安い”の三拍子そろったお店で、少し無謀なスケジュールで初詣に訪れた私にとって、砂漠で見つけたオアシスのような場所でした。クタクタになった体をねぎらうために席に着き、1番人気のセットメニューから「うなうどんセット」を注文すると、あっという間に外はカリッ、中はふわっと焼かれた肉厚なうなぎが目の前に登場!私は、疲れていたことを忘れ、無我夢中でうなぎを頬張りました。(うなぎの下に隠れている蒲焼のタレが染み込んだお米も絶品です!)上の写真をご覧ください。このボリュームで1,900円はかなりお得だと思いませんか?今は物価高なので、もしかすると少し値上がりしているかもしれないのですが、初詣の時期にこの値段で、美味しいうなぎとうどんのセットをお腹いっぱい食べられるなんて幸せです。来年初詣で成田山新勝寺へ行かれる方は、ぜひ「鰻福亭」へ行ってみてください!
■成田山新勝寺と言えば
余談ですが、成田山新勝寺と「成田屋!」の掛け声で知られる歌舞伎の市川團十郎は縁が深いことを知っていますか?私はこの場所へ訪れるまで知らなかったのですが、山道を歩いていると至る所で歌舞伎の絵や歌舞伎の雰囲気を味わえる看板を目にしたため、気になって調べてみました。すると、江戸時代の大スターだった初代市川團十郎が子宝に恵まれるよう成田山新勝寺で祈願したところ、長男が誕生。さらに、二代目団十郎が不動尊信仰を題材とした「兵根元曽我(つわものこんげんそが)」を上演したところ、舞台が大当たりし、そこから「成田屋」という屋号も使われるようになったそうです。市川團十郎といえば、超人的な力をもつスーパーマンのような豪快な演技が持ち味の役が得意らしいので、近々、歌舞伎も観てみたい!と思いました。
・成田山新勝寺
・成田市×歌舞伎
・市川團十郎と成田山のお不動さま
■まとめ
今回は成田山新勝寺で初詣の後に食べた“うなぎ”についてご紹介しましたがいかがでしたか?「うなぎを食べてみたい!」「成田山新勝寺へ行ってみたい!」と思っていただけたでしょうか?先程もご紹介しましたが、歌舞伎と深く関係があるこの地では、初代市川團十郎を始祖とする「成田屋」のお家芸「にらみ」や「勧進帳」「助六」といった歌舞伎十八番が描かれた浮世絵が参道に多数飾られています。成田山新勝寺へお詣りし、朝からうなぎを食べて、街の中に飾られている浮世絵を探しながら江戸時代の古い建物が残る情緒あふれる街並みを歩く。そうすれば、最高の一日になると思います。もし、年末年始の予定が決まっていないのなら、ぜひ成田山新勝寺へ訪れて見てください。最後までお読みいただきありがとうございました。