大家好!(ダジャハオ:みなさんこんにちは)2022年5月に中国の広東省から来た留学生のリョウです!私は聖地巡礼と呼ばれる場所を巡ることが大好きなオタクです。そのため、休みの日になると毎回1番コストパフォーマンスの良い方法を探して聖地巡礼の旅へ出かけます。(自称、聖地巡礼のプロです(笑))そこで今回は、私がこれまで聖地巡礼で訪れた場所の中から、日本神話やアニメ「神様はじめました」の聖地巡礼ができる場所、“出雲大社”の近くにある「島根県立古代出雲歴史博物館」の魅力についてご紹介したいと思います。ここへ訪れ、日本神話への理解を高めた後に出雲大社へ訪れれば、より一層出雲大社を楽しむことができますよ!それでは、簡単に出雲大社の紹介からご紹介したいと思います。
■日本古代神話の舞台、出雲大社(いづもおおやしろ)
場所:島根県 出雲市
建立:1744年 (※現在の本殿が建立された年)
祀られている神様:大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)
ご利益:縁結び
※出雲大社は日本最古の神社の1つです (※1952年に国宝指定)
※社寺建築としては国内最大級です
※“大社(おおやしろ)”とは由緒ある規模の大きい神社であり、最も格式の高い神社という意味です
※出雲大社を“いづもたいしゃ”と呼ぶ場合もありますが、正式には“いづもおおやしろ”です
出雲大社のホームページ
■出雲大社の歴史について深く学べる場所「島根県立古代出雲歴史博物館」
博物館の見所①迫力満点!古代出雲大社の復元模型!
島根県立古代出雲歴史博物館では、慶長期(けいちょうき:1596年~1615年)、寛文期(かんぶんき:1661年~1673年)頃の出雲大社境内模型や、5人の建築史家たちが再現した50分の1の模型を通して視覚的に分かりやすく当時の出雲大社の様子を学ぶことができるのですが、その中でも一際目を引く模型が平安時代の出雲大社本殿を1/10で再現した模型です。上の写真をご覧ください。現在の出雲大社本殿は24mあり、現存する社寺建築の中では日本一の高さを誇るのですが、平安時代の出雲大社本殿は2倍の48mあったと言われています。
想像してみてください。世界的にも有名な京都の清水寺の本堂が高さ18m、中国北京にある中国最大の木造建築「太和殿」の基壇も含めた高さが35.5mです。これらと比べれば、平安時代の出雲大社本殿がいかに巨大な建築物だったか想像しやすいのではないでしょうか?余談ですが、東京の新宿TOHO映画館に設置されているゴジラが高さ50mです。都会には高層ビルが沢山あるため、高さ48mといってもさほど驚かないと思うのですが、当時の建築技術で建てられた高さ48mの本殿や長さ108mの階段の模型を実際に見れば当時の建築技術がいかに優れていたのか理解することができます。
※太和殿は紫禁城の正殿です
これまで、出雲大社の起源は神話の時代までさかのぼるため、架空の神殿と言われていました。しかし、2000年に大社本殿付近の発掘調査をした際、直径1mの丸太3本を束ねた巨大柱が発見されたことで、これまで架空の神殿だと思われていた平安時代の出雲大社が本当に実在したのではないかと言われるようになりました。ちなみに、この時、発見された柱は、今から776年前の1248年頃の柱で“宇豆柱(うづばしら)”といい、実際に島根県立古代出雲歴史博物館で見ることができます。島根県立古代出雲歴史博物館へ行った際は、見逃さないようにしましょう!
博物館の見所②中国とは異なる弥生時代の青銅器の使用方法
博物館内では、今からおよそ2300年前の弥生時代に作られた青銅器も展示されているのですが、中でも刃の形をした銅剣の展示は圧巻です!しかし、これらは武器として使用するために作られたものではありません。では、何のために作られたと思いますか?
正解は、祭祀や礼拝の際に用いる器具や道具として作られたものです。中国でも青銅器文明は存在し、殷・周時代には数多くの青銅器が作られたのですが、中国で作られた青銅器は、祭祀や礼拝の際に用いる器具や道具以外にも武器や楽器として作られました。しかし、日本では青銅器と同時期に“鉄”が伝わったため、強度が必要な農具や武器は鉄で作られ、祀や礼拝の際に用いる器具や道具は青銅器で作られました。中国と日本、同じ“青銅器”でも使い方が違うなんて面白いですね。
青銅器の起源は西アジアから始まり、世界各国へと広がったと言われていますが、東アジアに位置する日本にまで弥生時代の時点で青銅器が伝わっていたということは、日本はすでに弥生時代の頃から諸外国と交流していた可能性が高いと考えられます。さらに、調べたところによると実際に日本で“文字”を使用し始めたのは5世紀だと言われてきましたが、日本国内の古墳から出土したものに文字のようなものが刻まれていることが発見されました。つまり、このまま発掘や研究が進めば、弥生時代以前の日本についても何か新たな発見があるかもしれません。皆さんも島根県立古代出雲歴史博物館へ行った際は、考古学者や名探偵になったつもりで、この青銅器が作られた時代の謎について考えてみてはいかがでしょうか?
■島根県立古代出雲歴史博物館のオススメポイント
オススメポイント①翻訳機能が充実した無料の展示ガイドがある!
私は、昔からアニメなどを通して日本神話に興味を持っていたのですが、日本神話には難しい日本語が多く登場するため、以前は日本神話のあらすじを理解することしかできませんでした。しかし、島根県立古代出雲歴史博物館を利用してからは、深く日本神話を理解できるようになりました。なぜなら、島根県立古代出雲歴史博物館には「日本語」「英語」「韓国語」「中国語(簡体中文/繁體中文)」対応した無料の展示ガイドアプリがあるからです。これを使えば、博物館から帰宅した後もゆっくり自分の携帯で解説を聴くことができます。ちなみに、博物館では展示ガイド専用機(ipod touch)の貸し出しもおこなっているため、レンタルすれば自分の携帯を利用しなくても展示ガイドを利用することが可能です。
私は、日本へ留学してから様々な美術館や博物館へ行きましたが、島根県立古代出雲歴史博物館ほど、翻訳機能の充実したアプリが設置されている博物館や美術館に出会ったことがありません。さらに、島根県立古代出雲歴史博物館ではジオラマやオリジナルの動画などを使ってわかりやすく展示してあるため、深く日本神話について学ぶことができます。母国語で日本の神話と歴史を楽しく学ぶことができるこのサービスは留学生の私たちにとってとてもありがたいものなので、皆さんも是非体験してみてほしいです。
オススメポイント②外国籍のお客様割引がある!
大 人:620円(外国籍のお客様割引→310円)
大学生:410円(外国籍のお客様割引→200円)
高校生以下:200円(外国籍のお客様割引→100円)
島根県立古代出雲歴史博物館には、「外国籍のお客様割引」があります。博物館をご利用の際は、受付でパスポートや在留カード、特別永住者証明書を提示するだけで観覧料が半額になるのでチケット購入する際は、ご利用ください。
※外国籍のお客様割引について詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
※さらに、博物館のアンケートに答えると、ちょっとしたプレゼントももらえるので、お時間に余裕のある方はぜひ、アンケート回答もお忘れなく!!
■注意点:開館時間と休館日
開館時間:9時~18時(※11月~2月は9時~17時)
※最終入館時刻は閉館時間の30分前
休館日 :毎月第1・第3“火曜日”
※休館日は変更になる場合あり
開館時間や休館日を知りたい方はコチラをご覧ください。
■まとめ
今回は、“出雲大社”の近くにある「島根県立古代出雲歴史博物館」の魅力についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか?日本神話や、日本古代の歴史は少し難しいですが、この博物館では本当にわかりやすく丁寧に展示してあるので、楽しみながら学ぶことができます。さらに、学んだ後に出雲大社へ行けば、何も知らずに訪れた人とは違った見方で出雲大社を楽しむこともできます。皆さんも是非、出雲大社へ訪れる時は「島根県立古代出雲歴史博物館」へ立ち寄ってみてください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。