大家好(ダイガーホウ:皆さん こんにちは)!2023年の4月に来日した香港出身のオー ショウ マンです。私は中学生の頃に日本へ旅行をしたことがあるのですが、その頃から日本人のデザインにとても興味を持っていました。たとえば、日本人のデザインはとてもシンプルで空間を美しく演出するセンスに満ち溢れていると感じるのですが、それだけではなく、日本製品を手に取ってみても常に親しみや温もりを感じることのできるデザインが多いので好きです。ちなみに、憧れている日本のデザイナーは無印良品のアートディレクションを手掛けている原研哉(はら けんや)さんです。現在は日本語学校へ通いながら日本語を勉強している途中ですが、将来は日本でグラフィックデザイナーとして働きたいと考えています。
■お洒落な街 下北沢ってどんなところ?
今回ご紹介する場所は、渋谷駅から電車で30分くらいのところにある、日本のサブカルチャーを代表する街「下北沢(しもきたざわ)」です。下北沢駅周辺にはアンティークな物や古着を扱ったお店や、芸術家達が集う劇場やライブハウスが沢山あり、常に文化的な雰囲気に満ちているため、何度訪れても好奇心をかきたてられます。私は香港で生活をしていた頃から古着にも興味を持っていたので、この場所へ訪れるようになったのですが、香港や高層ビルが沢山ある新宿や渋谷のような「東京」のイメージとは違うこの場所が大好きです。それでは、下北沢の魅力や特にオススメしたい場所を3カ所ご紹介したいと思います。
■下北沢の魅力
①日本のサブカルチャーや歴史を体験できる
②商店街文化を体験できる
③歩行者が安心して散歩をすることができる
皆さんはこの場所にどうして日本のサブカルチャーが集まったと思いますか?私は、このことが気になったので自分で色々調べてみたのですが、面白い情報を見つけたので皆さんにも共有したいと思います。じつは、この下北沢という場所は100年前の地図と見比べてみても街の様子がほとんど変わっていません。今から100年前の1923年、東京を関東大震災という大きな地震が襲いました。その後、戦争中は大空襲の被害も受けました。しかし、下北沢周辺は茶畑が広がる田舎だったので大きな被害もなく、多くの人がこの地に移り住んだそうです。さらに、当時は日本国内で車が普及していなかったこともあり、道幅は車が通ることを想定していなかったため、現在でも下北沢駅から半径数100メートル以内は車が通れる道ありません。結果、この下北沢という場所に様々なサブカルチャーが集まり、栄え、何十年も続く商店街が多く残る歩行者に優しい街になったということがわかりました。面白いと思いませんか?ちなみに現在の下北沢駅周辺には新しく建てられた商業施設もあるのですが、30年40年50年と続く老舗のお店や、6つの大きな商店街もあるので、日本の歴史を感じながら街の中を歩くことができます。このように新しいものと古いものが共存している街は世界中をさがしてみてもなかなか見つけることが出来ないと思うので、東京都内でオススメの場所を聞かれたら、私は迷わず「下北沢」と答えるようにしています。
■下北沢でオススメしたいお店①古着屋JAM 下北沢店
このお店の1号店は大阪にあるのですが、今年の3月に新しく下北沢店がOPENしました。このお店の魅力はなんといっても国内最大級の品揃えと、販売されている商品の質が高いことです。また、日本の若者に愛される古着屋になることを信念としているため、洋服の値段も高すぎず、若者でも手に入れることができる価格設定になっています。下北沢の街を歩いていると斬新な色やデザインを組み合わせてファッションを楽しんでいる人達もよく見かけるのですが、服に関するストーリーや拘りを共有できる空間なので、古着に興味がない人でもきっとお店の中にいるだけで楽しいと思います。
■下北沢でオススメしたいお店②コーヒーモルティブ下北沢
次にご紹介するのは下北沢駅から歩いて5~6分のところにある創業39年の自家焙煎珈琲の店「モルティブ」です。私はこのお店の前を通った瞬間に感じた珈琲豆の香ばしい香りに惹かれお店へ入ったのですが、店内のモダンな雰囲気や、お店の方が質問に対して丁寧にわかりやすく説明してくださるので、とても気に入りました。このお店だけで世界中の珈琲豆と出会うことができます。皆さんも是非このお店で自分好みの珈琲豆を見つけてみてください!ちなみにコーヒーのテイクアウトもできます。
■下北沢でオススメしたいお店③ミカン下北
最後にご紹介するのは、昨年(2022年)の3月30日に京王井の頭線の高架橋下にOPENした商業施設「ミカン下北」です。ここには多国籍なアジアン料理のお店やワインバー、古着やハンドメイドのアクセサリーを販売するお店などが入っているのですが、古いものの集合体として有名な下北沢に、モダンな建物が建っていることで未知なる場所へ旅行をしている感覚に浸ることができます。物を購入しなくても、店内を散歩したり、ベンチに腰掛けてゆっくり本を読んだりするだけで次々とインスピレーションが浮かんでくるような雰囲気も漂っているので、私はこの場所へ訪れるだけでワクワクすることができます。
■まとめ
東京は本当に面白いところです。 都心を見渡せば高層ビルの多さに驚き近代的な建物ばかりに目を奪われてしまいそうになるのですが、少し視点を変えて街の中を見てみると、そこにはまた違った小さなコミュニティがあります。 私達人間は1つの場所に長く住んでいると、日常に慣れてしまって、この場所の素敵な一面を見落してしまうことが沢山あるとおもうのですが、 今回ご紹介した下北沢は昔から続く伝統的な文化と近代的な文化が混ざっていて必ず新しい発見が出来る場所です。皆さんも是非、新しい「ひらめき」を探しに下北沢へ行ってみてください!最後まで読んでくださり、ありがとうございました。